アスベスト(石綿)とは?

著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺、著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚の場合

①指定疾病で現在療養中の方(認定申請者)及び改正政令施行日(平成22年7月1日)以後に認定の申請をしないで指定疾病により死亡された方(未申請死亡者)

石綿肺

1.〜4. 全てを満たす場合に「著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺」であると認められます。

1. 大量の石綿ばく露があること

2. 胸部エックス線画像で、じん肺法に定める第1型以上と同様の肺線維化所見があること

3. 著しい呼吸機能障害があること(注記)

4. 他疾患との鑑別ができること

びまん性胸膜肥厚

1.〜4. 全てを満たす場合に「著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚」であると認められます。

1. 大量の石綿ばく露(石綿ばく露作業への従事期間が概ね3年以上)があること

2. 臓側胸膜に一定以上肥厚の広がりがあること

胸部エックス線画像及び胸部CT画像に、

  • 片側のみ肥厚がある場合 → 頭尾方向に側胸壁の1/2 以上
  • 両側に肥厚がある場合 → 頭尾方向に側胸壁の1/4 以上

胸膜プラーク等との鑑別に留意することが必要です。

ただし、胸水貯留のため胸部エックス線画像上に胸膜の肥厚を評価できない場合は、胸部CT画像上から、以下の(a)〜(c)全てが確認できることにより、被包化胸水の所見が確認できるものとし、2. を満たすと判断します。

  1. (a) 胸水の不均一性
  2. (b) 胸水貯留部のCrow'sfeetsign又は円形無気肺
  3. (c) 胸水中のエアー 又は 胸水量の固定化 又は 胸郭容量の低下
    (c)については、「胸郭容量の低下」のみ認められる場合にあっては、概ね3か月以上の間隔で撮影された2つの胸部C T 画像から胸水の量が変化していないと判断できる必要があります。

3. 著しい呼吸機能障害があること(注記)

4. 他疾患との鑑別ができること

(注記) 著しい呼吸機能障害の判定基準

呼吸機能検査の結果、以下の(ア)から(ウ)のいずれかを満たす場合に、著しい呼吸機能障害があると判定されます。(肺活量の正常予測値は、2001年に日本呼吸器学会が提案したものを使用)

  1. (ア) パーセント肺活量(%VC)が60%未満であること
  2. (イ) パーセント肺活量(%VC)が60%以上80%未満であって、1秒率が70%未満であり、かつ、%1秒量 が50%未満であること
  3. (ウ) パーセント肺活量(%VC)が60%以上80%未満であって、動脈血酸素分圧(PaO2)が60Torr以下であること、又は、肺胞気動脈血酸素分圧較差(AaDO2)の著しい開大が見られること

②改正政令施行日(平成22年7月1日)よりも前に指定疾病により死亡された方(施行前死亡者)も申請することができます。

石綿肺

石綿肺であったこと

石綿肺であったことが記載された死亡診断書等で確認ができること。または、診療録の写しから死因が石綿肺と判断できること。

びまん性胸膜肥厚

石綿によるびまん性胸膜肥厚であったこと

石綿によるびまん性胸膜肥厚であったことが記載された死亡診断書等で確認ができること。または、診療録の写しから死因が石綿によるびまん性胸膜肥厚と判断できること。

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