中皮腫とは〜診断・治療から公的制度まで〜

家族のサポート

患者さんのご家族に向けて

介護チームに支えられている家族のイラスト

中皮腫の患者さんのご家族は、患者さんに共感しながら接するとよいでしょう。特に、心理的には、診断期からうつ状態や不眠が生じやすいため、声がけを忘れず、相談しやすい環境を整えることが大事です。

社会的な問題は、労働基準監督署などに相談を行い、在宅療養においては、地域包括支援センターやケアマネジャー等に相談し、介護保険サービスを利用するなど、任せることが可能な部分は分担してもらい、患者さんとご家族の負担軽減を図ることが重要となってきます。

また、診断期以降のそれぞれの時期に応じた対応に備えて、同じ病気を持つ人と交流したり、緩和ケアと接点を持っておくこともよいでしょう。

石綿による健康被害への支援制度の積極的な利用

中皮腫の治療には高額な医療費がかかりますが、各種支援制度の利用は、患者さんとご家族にとって大きな負担軽減になります。早い時期に手続きを始め、積極的に利用するようにしましょう。詳しくは、「補償・救済や介護に関する制度」をご参照ください。

介護タクシーや家事ヘルパーの活用

患者さんとご家族の病院への通院等を含む様々な移動においては、介護タクシーの利用も考えられます。介護タクシーは、身体の具合が悪い方、杖歩行の方、病気や怪我の方、車いすご利用の方、点滴や輸液の投与、酸素吸入や気管吸引、人工呼吸器などの医療処置を継続しながらの医療搬送としてご利用の方が主な対象となります。ご家族にとっては、付添いができない場合でも患者さんひとりで利用できる点や、単独での歩行や公共交通機関の利用が困難な方でも、患者等搬送乗務員適任証(東京消防庁認定)を保持したホームヘルパー有資格者のケアドライバーが乗降の手伝いをするので安心して利用できます。

また、介護保険サービスでは、家事などのヘルパーの利用も可能です。例えば、食事、入浴等の身体介護や掃除、洗濯等の生活援助などがあります。

参考:看護師のための中皮腫情報サイト(外部リンク:看護師のための中皮腫情報サイト)別ウィンドウ

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