平成12年(2000年)鳥取県西部地震(平成12年10月)
Yシャツ姿でつるはし、スコップ
〜一気に仮復旧し、翌日営業再開〜
(米子市 60代 男性 自動車学校職員)
その日のうちに早急に復旧しようということで、男性陣がまずつるはしやスコップを持って、液状化※(注記)でめくれた教習コースの表面のアスファルト※(注記)を剥がす作業を始めました。
「え、つるはしってどう使うんだ」っていう人がほとんどでしたけど、教え合ったりするヒマもないから、「とにかく掘りなさい」ということでね、みんな懸命にやりました。
幸いに学校の方に舗装用の石が残っていましたので、掘ったところにその砕石を入れて、それ用の機具もありませんから、教習所にある重い大型車とかで踏み固めました。
早めにアスファルト業者に電話をして、「今日出してもらえるか」って言ったら、「出せる」と。「遅くなってもいいか」って言ったら「今日は1日かかってもやる」って言うけん、「じゃあ頼みます」っていうことでね。その日のうちにアスファルトを持ってきてもらい、舗装を終えることができました。
10月と言ったら日が短いですからね、暗くなってからは照明をつけて作業をしました。その甲斐あって、あくる日からもう営業を再開できたのです。
※(注記)液状化とは、地震の際に地下水位の高い砂地盤が、振動により液体状になる現象のこと。
※(注記)アスファルトとは、石油精製の際に残留物として得られる黒色の固体または半固体物質のこと。砂利と一緒に混ぜて道路の舗装に使われます。