「目の前の車庫がない」

平成12年(2000年)鳥取県西部地震(平成12年10月)

目の前の車庫がない
〜家を出て親戚転々〜

(鳥取県日野町 80代 男性 農業)

当時私は70才。取り入れも済み、いっぱい飲んで百姓家の一番いいところの南向きの部屋で昼寝をしてたら、ドドドドドと地震がきました。ちいとおさまって、やれやれと窓の外を見たら、いつもの風景とどこか違う。で、あわてて起きあがってみると、家のヘリにある車庫からドッと地面が崩れ落ちていたんです。これはどえらいことだということでね。

明くる日に自衛隊が来て、土のうをデッデデッデと積んで、土地がくずれんようにしてくれたけど、その日自動車で一晩明かしてからは、ばあさんと2人、親戚のところを転々と泊まり歩きました。しまいには、山が崩れたのでうちのところは『危険地帯』ということになり、どこか屋敷を探して出て行くようにと言われました。

そう言われても先祖代々の田んぼを捨てるわけにはいかんし、結局、いろんな人の世話になって、息子と連名で金を借りて、別の場所に新しい家を建てました。実際はわしが年金から戻しとるから、年取った身にはつらいもんがあります。

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