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(平成26年6月17日)山形市(山形市立病院済生館)に対する勧告について

平成26年6月17日
公正取引委員会

公正取引委員会は,山形市が設置する山形市立病院済生館(以下「済生館」という。)に対し調査を行ってきたところ,消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法(以下「消費税転嫁対策特別措置法」という。)第3条第1号後段(買いたたき)の規定に違反する行為が認められたので,本日,消費税転嫁対策特別措置法第6条第1項の規定に基づき,同市に対し勧告を行った。

1 違反行為者の概要

名 称 山形市(山形市立病院済生館)

所 在 地
(済生館の所在地)

山形市旅篭町二丁目3番25号
(山形市七日町一丁目3番26号)

代 表 者 市長 市川 昭男
事業の概要 病院事業

2 違反事実の概要

(1)ア 山形市は,条例に基づき済生館を設置し,病院事業を行う事業者であり,済生館で使用する医療材料について納入業者(このうち,資本金の額が3億円以下である納入業者を「特定供給事業者」という。以下同じ。)から継続して供給を受けている。
イ 山形市は,済生館において使用する医療材料について,4月から9月までの期間を上期,10月から翌年3月までの期間を下期とし,半年ごとに納入業者と価格交渉を行って,各期間における納入価格を決定していた。

(2) 山形市は,消費税率引上げに対応するため,平成26年度上期の医療材料の納入価格(消費税を含まない価格をいう。以下同じ。)について,平成25年度下期の納入価格から引き下げることとし,平成25年度下期の納入価格から次のア又はイにより算出した率を乗じた額などを減じて算出した医療材料ごとの目標値を定めた旨を,平成26年1月に医療材料を納入している納入業者に文書で通知した。

ア 特定保険医療材料(注)は,消費税率引上げ分の3パーセントから平成26年度診療報酬改定による消費税対応分の0.09パーセントを控除し,それに2分の1を乗じて算出した率である1.455パーセント
(注)特定保険医療材料とは,保険医療機関及び保険薬局における医療材料の支給に要する平均的な費用の額が,診療報酬とは別に定められている医療材料。
イ その他の医療材料は,消費税率引上げ分の3パーセントに2分の1を乗じて算出した率である1.5パーセント

(3) 山形市の前記(2)の行為は,平成26年4月1日以後に特定供給事業者から受ける商品の供給に関して,商品の対価の額を当該商品と同種又は類似の商品に対し通常支払われる対価に比し低く定めることにより,特定供給事業者による消費税の転嫁を拒むものである。

3 勧告の概要

(1) 山形市は,済生館において平成26年4月以後に特定供給事業者から供給を受ける医療材料の納入価格について,平成25年10月から平成26年3月までの納入価格から,平成26年4月1日の消費税率引上げ分の一部に相当する額を減じて定めないこと。

(2) 山形市は,今後,特定供給事業者から受ける商品の供給に関して,商品の対価の額を当該商品と同種又は類似の商品に対し通常支払われる対価に比し低く定めるよう要請することにより,特定供給事業者による消費税の転嫁を拒むことのないよう,職員に勧告の内容について周知徹底するとともに,消費税転嫁対策特別措置法の研修を行うなど組織体制の整備のために必要な措置を講じること。

(3) 山形市は,前記(1)及び(2)に基づいて採った措置について,特定供給事業者に通知すること。

(4) 山形市は,前記(1)から(3)までに基づいて採った措置について,速やかに公正取引委員会に報告すること。

関連ファイル

ファイルダウンロード 新規ウインドウで開きます。(印刷用)(平成26年6月17日)山形市(山形市立病院済生館)に対する勧告について(PDF:84KB)

ファイルダウンロード 新規ウインドウで開きます。(平成26年6月17日)参考1(PDF:239KB)

ファイルダウンロード 新規ウインドウで開きます。(平成26年6月17日)参考2,3(PDF:177KB)

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問い合わせ先

問い合わせ先 公正取引委員会事務総局東北事務所消費税転嫁対策調査室
電話 022-217-4260(直通)
公正取引委員会事務総局取引部消費税転嫁対策調査室
電話 03-3581-3378(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/

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