このウェブサイトではJavaScriptおよびスタイルシートを使用しております。正常に表示させるためにはJavaScriptを有効にしてください。ご覧いただいているのは国立国会図書館が保存した過去のページです。このページに掲載されている情報は過去のものであり、最新のものとは異なる場合がありますのでご注意下さい。
東京大学大学院理学系研究科の佐藤薫教授らは、東西平均東西風を基本場とする従来の定式化の前提を捨て、東西と南北の対称性の良い式変形を行うことで、変形オイラー平均方程式系を3次元に拡張し、3次元ラグランジュ流の近似式の導出に成功しました。
この式を用いて、冬季にのみ存在する深い循環と呼ばれる中上部成層圏において低緯度から極域に向かう大循環を解析したところ、東西一様ではなく、東シベリアで強く、北アメリカでは逆向きであることが明らかとなりました。すなわち、東シベリア上空の極域への流れは、オゾンが赤道域から中高緯度に運ばれる主なルートと解釈できます。この理論式は汎用性が高く、中間圏や下部成層圏の循環だけでなく、金星や火星など地球型惑星の大気大循環の構造や駆動メカニズムの解明にも利用することができます。
詳細は東京大学のサイトをご覧下さい。