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海域にも多数存在する火山は、時に破局的ともいえる大噴火を突発的に起こし、大規模な災害をもたらしてきました。また、大規模噴火は寒冷化などの大きな地球環境変動の要因になったとも指摘されています。このような火山災害の発生予測や地球環境への影響評価を行うためには、観測や調査が不足している海域火山の活動状況をモニタリングすることに加え、火山活動の原因となるマグマの蓄積と噴火準備過程、過去の噴火履歴や活動推移、さらに火山深部で進行する熱・マグマ・流体の発生と輸送現象、すなわち地球内部の活動を理解することが重要になってきます。私たちの研究センターでは、機構の研究調査船や国際深海科学掘削計画(IODP)の下で地球深部探査船「ちきゅう」を用いて、海域火山活動の観測や地質試料の採取を実施し、活動の現状と過去の噴火過程の把握を目指します。さらに、独自の観測データや新たな知見を基に地球内部構造や物質の収支等を推定し、火山活動を支配する地球内部流体やエネルギーの循環機構、マグマ供給の仕組みを、数値シミュレーションや先端的データ分析・解析技術も駆使して、単体の火山からグローバルな規模まで解明することを目指します。
火山・地球内部研究センター
センター長 小野 重明