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平成19年5月11日
独立行政法人海洋研究開発機構

トライトンブイ4号基の漂流について

海洋研究開発機構(理事長 加藤康宏)が熱帯太平洋域で運用しているトライトンブイ((注記)1)4号基(図1、2)が係留地点から漂流していることを本日確認しましたのでお知らせします。


1.現在の状況

5月11日14時54分(日本時間)現在、ブイは赤道上、東経156度の設置点から、速度1.3km/h程度で東へ漂流中です。搭載された衛星通信装置により、ブイの位置の計測は継続中です。

2.推定される漂流の原因

トライトンブイ4号基は、昨年5月にも、漂流には至らなかったものの、船舶等の曳引により設置位置から約9km移動した経緯がありました。今回も同様に強制的に曳引された結果、係留ロープ(ナイロンロープ)が切断(図1)され、漂流に至ったものと推定されます。

3.今後の予定

当該ブイの位置は把握しており、引き続き監視を行います。また、海上保安庁海洋情報部に、周囲の船舶に対して注意を喚起するよう依頼しました。
ブイの回収方法、回収時期については現在検討中です。

(注記)1:トライトンブイ:

トライトンブイは、熱帯赤道域を中心に当機構が設置している、海洋観測ブイです。

海水温度、塩分濃度について深度750メートルまで一定間隔で観測するほか、風、大気温度、湿度、降水量、日射量、潮流の観測も行います。観測されたデータは、人工衛星を通じ提供され、エルニーニョやダイポールモード現象などの研究や台風発生等の気象予測の精度向上等に寄与しています。

(お問い合わせ先)

海洋工学センター応用技術部長期観測技術グループ
石原、山口TEL 046-867-9861
経営企画室報道室
大嶋TEL 046-867-9193

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