本研究航海では、巨大地震発生帯に運び込まれる物質の初期状態の解明を目的として、フィリピン海プレートが沈み込む南海トラフよりも沖合の四国海盆の2地点(掘削地点C0011 およびC0012)においてライザーレス掘削を実施しました。掘削地点C0011では、海底下340m以深において柱状地質試料(コア)採取を開始しましたが、著しい掘進速度の低下により、地質状況が変化したと考えられたため、海底下881mで掘削を中止しました。掘削地点を移動したのち、続く掘削地点C0012では、海底下60mから576 m までの区間でコア採取を行い、基盤岩試料採取に成功しました。