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JAMSTECに因んだ海底地形名が国際的に承認・登録

2017年1月31日
地震津波海域観測研究開発センター
海底地質・地球物理観測研究グループ
富士原 敏也

世界の海底地形名を定める国際会議において、日本提案の海底地形名23件が承認・登録されました。その中の「服部海山(Hattori Seamount)」は、JAMSTECに在籍した研究者である故・服部陸男氏、「井村海山群(Imura Seamounts)」は、調査船「なつしま」初代船長、故・井村齊氏に因んだものです。JAMSTECに在籍した役職員の名前に因んだ海底地形名は、堀田海山、小林海盆・海嶺地形区、デシャン海山に次いで4例目となります((注記)1)。

国際水路機関(International Hydrographic Organization: IHO)とユネスコ政府間海洋学委員会(Intergovernmental Oceanographic Commission: IOC)の傘下に、世界の海底地形名を公式に定める海底地形名小委員会(Sub-Committee on Undersea Feature Names: SCUFN)があります。日本からは海上保安庁海洋情報部の小原泰彦上席研究官(深海・地殻内生物圏研究分野招聘主任研究員を兼務)が委員として参加しています。

2016年9月にアメリカ(ボルダー)で開催された委員会では、各国から提案された海底地形名81件が承認されました。日本から提案し承認されたものは23件です((注記)2)。

承認された日本提案の海底地形名の中の「服部海山(Hattori Seamount)」は、海洋地質学者服部陸男氏(元深海研究部特別参事)に因んだものです。服部氏はJAMSTEC在籍中、有人潜水調査船「しんかい2000」を用いた相模湾の化学合成生物群集の地質学的研究に取り組み、また日本では初の3000 m級無人探査機「ドルフィン3K」の開発と実用化に携わりました。

「井村海山群(Imura Seamounts)」は、井村齊船長(元日本海洋事業・深海研究部嘱託)に因んだものです。井村氏は「しんかい2000」の支援母船である海洋調査船「なつしま」の初代船長に就任し、深海潜水船運航の確立に尽力されました。海洋調査船「かいよう」船長などを歴任、長年にわたりJAMSTEC調査船の船長を務めました。両氏ともに日本の深海・海洋調査研究の黎明期に多大な貢献をしました。

この度の委員会では、海上保安庁海洋情報部や日本の研究機関による詳細海底地形調査が行われている北西太平洋の南鳥島の北方海域にある海山に(図1, 2)、海洋調査研究に貢献する等の功績のあった人名を冠することを、日本より提案し承認されました。

「服部海山(Hattori Seamount)」の詳細は次のとおりです(図3)。
位置:北西太平洋、南鳥島の北北西約300 km
規模:南北約45 km、東西約50 km
最大水深:6,000 m
最小水深:1,938 m
比高:4,062 m

「井村海山群(Imura Seamounts)」の詳細は次のとおりです(図4)。
位置:北西太平洋、南鳥島の東北東約500 km
規模:南北約55 km、東西約35 km、2つの山頂を持つ
最大水深:6,000 m
最小水深:3,092 m
比高:2,908 m

(注記)1:堀田海山(Hotta Seamount)は、海洋底地震学者・エンジニア堀田宏氏(元JAMSTEC理事)に因んだもの、宮城沖東方約600 kmにある(2006年登録)。小林海盆・海嶺地形区(Kobayashi Basin and Ridge Province)は、海洋底地球物理学者小林和男氏(東京大学名誉教授・元JAMSTEC研究顧問)に因んだもの、沖ノ鳥島の南方約700〜900 kmに拡がる(2013年登録)。デシャン海山(Deschamps Seamount)は、海洋地質学者Anne Deschamps(アン・デシャン)氏(フランスCNRS・Marine European University・元JAMSTECポストドクトラル研究員)に因んだもの、沖ノ鳥島の南南西約600 kmにある(2015年登録)。

海底地形名は、GEBCO Undersea Feature Names Gazetteer(海底地形名辞典)で検索できる(但し2017年1月17日現在、2016年承認分は未掲載)。
http://www.ngdc.noaa.gov/gazetteer/

(注記)2:海上保安庁海洋情報部の2016年12月20日のプレスリリース
「日本提案の海底地形名を国際会議が承認」
https://www1.kaiho.mlit.go.jp/KIKAKU/press/2016/20161220.pdf

図1:日本南東方の海底地形図、星印が服部海山、井村海山群、赤丸は南鳥島の位置を示す。

図2:南鳥島北方海域、服部海山、井村海山群の海底地形図。「野崎海山」「浅野海山」「金谷海山」「尾田海山」「的場海山」「角皆海山」「岩宮海山」も人名に因んだもので、今回の国際会議に日本から提案し承認されたもの((注記)2)。

図3:服部海山の海底地形図(図提供:海上保安庁海洋情報部)。

図4:井村海山群の海底地形図(図提供:海上保安庁海洋情報部)。

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