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日本第四紀学会は、国際第四紀学連合(INQUA)の日本支部を母体にして1956年に発足した。地球史の現代といえる時代(約260万年前から現在にいたる第四紀)の自然、環境、人類の研究を通して、現在と近未来の環境を理解するべく、それに関わるさまざまな分野の専門家で構成されている。最近数年間の会員数は1300〜1100名である。発足時から、様々な専門分野の融合的かつ総合的な取り組みによって第四紀学の進展を目指しており、会員の専門分野は、地質、地理、古生物、動物、植物、土壌、人類、考古、地球物理、地球化学、工学などと多岐にわたる。
このような多元性と学際性は、隣接する分野の研究を理解し、研究者と対話することにより、会員各自の研究と協同研究を大きく発展させるのに役立つものである。これまでいくつかの画期的な研究は、こうした本学会の学際的な環境から生まれてきた。これはとくに若い会員にとっては、研究の幅を拡げ、発展性のあるテーマを選び、方法を学ぶ上できわめて刺激的である。
本学会は2017年度から5つの領域を中心とした活動に移行することになった。5つの領域は「気候変動及び海洋の諸プロセス」「陸上の諸プロセス」「層序と年代基準」「人類と生物圏」「現代社会に関わる第四紀学」である。研究集会、各種講演会などの事業も、これらの領域と領域の連携によって推進してゆく予定である。
本学会の主な活動は、年4回(3の倍数月)の学会誌 "第四紀研究" の発行、年6回(偶数月)の広報誌 "第四紀通信" の発行、年1回の大会とシンポジウムの開催、講演会・講習会などの開催である。また、第四紀に関する解説書、一般普及書の出版や、講演会、ホームページなどを通じて第四紀学の普及にも努めている。本学会は、地球惑星科学連合、自然史学会連合の一員として活動しており、地球惑星科学連合大会では、「ヒト−環境系の時系列ダイナミクス」と「活断層と古地震」を主催し、ジオパークをはじめ第四紀学に関連するセッションとの連携・共催を積極的にすすめている。