遠流の島
隠岐が遠流の地と定められたのは聖武天皇の時代、神亀元年(724年)で、江戸中期になって一般の罪人が流されるようになるまでは天皇や公家、役人などの政治犯が配流となっていました。
隠岐が遠流の地となったのは、都から遠く離れているというだけでなく、島での生活に問題が少ないということもありました。流された貴人が飢えたり、生活に危険を覚えるような場所ではだめだったのです。
その点、隠岐は海に囲まれ作物豊かで既に黒曜石以来の歴史のある土地であったことが選ばれた理由になっているのでしょう。
隠岐に流された著名な人物には、鎌倉時代に権力闘争に破れた後鳥羽天皇と後醍醐天皇、そして平安時代の歌人小野篁などがいます。