健康工学研究部門 健康リスク削減技術研究グループ
99.999%の塩概要図199.999%の塩概要図2
待ち望まれている高純度塩
人工透析用食塩、高級食品、感光乳化剤などには、高純度塩として99.99%の塩が使われています。しかし、99.99%の塩の中には微量のカリウム等が含まれており、腎疾患患者等には、これらの成分を除去した超高純度塩が必要とされていました。
世界初の技術で超高純度の製造技術を確立
超高純度塩の製造が難しかった理由は、食塩中に含まれているカリウムの性質がナトリウムと類似しており除去が難しかったためです。
これを解決するのが、「イオンふるい鋳型法」です。これは、予めカリウムがぴったり入る型を作っておいて、その型を食塩水の中に入れて食塩水中のカリウムを除去しようとするものです。この技術は世界初の技術で99.999%の食塩を作ることに成功しました。
低コスト医薬品原料の開発へ
今回開発された製造技術で、海水から低コストで超高純度の塩を製造することが可能です。医療分野では、腎疾患患者等の医療費の負担を軽減させることが期待されています。