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抗体持つのは90歳以上のみ 新型インフルエンザ
2009年07月14日
新型インフルエンザウイルスは、季節性インフルエンザウイルスと異なり、肺の中で効率よく増殖して重い症状を引き起こすことが、河岡義裕・東京大学医科学研究所教授らのサルやマウスを用いた研究で明らかになった。
さらにウイルスについての免疫の有無については、1918年以前に生まれた90歳以上の人が新型インフルエンザウイルスに対する抗体を持つことも初めて突き止められた。1918年は、翌年にかけて世界中で2,000万-4,000万人が死亡したといわれるスペイン風邪が猛威をふるった年。これ以前に生まれた高齢者のみ抗体を持ち、90歳未満の中高年者が新型インフルエンザにかかるリスクは若者と変わらないことを示す結果として、注目される。
河岡教授らの研究成果は、同教授が研究総括を務める科学技術振興機構・戦略的創造研究推進事業ERATO型研究の一環として得られた。
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- 科学技術振興機構 プレスリリース