東京大学先端科学技術研究センターと東京フィルハーモニー交響楽団が連携協定を締結
- プレスリリース
2021年3月1日
国立大学法人 東京大学先端科学技術研究センター
公益財団法人 東京フィルハーモニー交響楽団
国立大学法人 東京大学先端科学技術研究センター(以下、東大先端研)と公益財団法人 東京フィルハーモニー交響楽団(以下、東京フィル)は、学術の振興、産業の発展及び活力ある豊かな社会づくりに資することを目的として、連携協定を3月1日付けで締結いたしました。それぞれの機関の有する知識、経験及び能力を活かし、研究交流、産学官連携、人材育成等を推進してまいります。
東京フィルは先端研との活動を通して、未来におけるクラシック・オーケストラのあり方を考え、芸術と社会との「共存・共創」の機会や手段を再構築していくことを目指しています。
東大先端研は東京フィルとの連携を通して、知の創造を推進し、より多様な角度からSDGsの達成に繋がるような研究成果の創出を進めていきます。
東大先端研ではあらゆる人を受容するインクルーシブな社会の構築と、より多角的な視点から問題を捉え、包括的に課題に立ち向かう姿勢を具現化・実践していくことを目指し、2020年度に「先端アートデザイン分野」を設置しました。本連携協定により、両者は、科学技術の知のみでは難しい社会課題の解決に対し芸術の視点を取りいれた新しい発想を共有し、あらゆる人々を受容するインクルーシブな社会の構築への取り組み、さらには、科学技術とアートの連動による小中高生向けのESD(Education for Sustainable Development)活動なども進めてまいります。
代表者のコメント
東京大学先端科学技術研究センター 所長 神崎 亮平
今後世界は2030年に向けたSDGsをはじめ、あらゆる人々を受容するインクルーシブな社会の構築、社会のデザインが極めて重要になってきます。芸術的な感性をテクノロジーに融合させ、多様性のある社会の実現を見据えて、社会実装のための効果的な仕組みを構築し、人材育成をしていくことが必要です。本連携により東京フィルハーモニー交響楽団とこれらの問題に協力して取り組めることを、嬉しく思います。
東京フィルハーモニー交響楽団 専務理事 石丸 恭一
あらゆる芸術の中で、多数の芸術家が一緒にならなければ一つの芸術が生まれない団体であるということは、オーケストラのみが持つ特別なことです。実はこのことが、社会の成り立ちと深く関係しています。今回初めて東大先端研において全ての分野と横断的に繋がる機会を得られる事に大変期待しています。
東京大学先端科学技術研究センターについて
東京大学先端科学技術研究センターは、「科学と技術とアートのハーモニーでインクルーシブな社会を形にする」ことを使命とし、1987年の設立当時から、文理融合の学際的研究拠点として発展してきた研究所です。最大の特色は研究者や研究分野の多様性にあり、理工系の先端研究から社会科学やバリアフリーという未来の社会システムに関わる研究まで、 基礎から応用に至る多様な研究を積極的に推進しています。
東京フィルハーモニー交響楽団について
東京フィルハーモニー交響楽団は、クラシック音楽のオーケストラとして日本で最も長い歴史をもつ、国内最大規模のオーケストラです。自主演奏会を中心にオペラ・バレエ演奏、テレビ・ラジオ放送など幅広い分野で活躍し、高水準の演奏により国際文化交流や教育的活動にも貢献しています。1989年にBunkamuraオーチャードホール(渋谷区)とオーケストラとして日本初のフランチャイズ契約を締結。文京区、千葉市、軽井沢町、長岡市など地域との事業提携を結んでいます。
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左:東京フィルハーモニー交響楽団 専務理事 石丸恭一、右:東京大学先端科学技術研究センター所長 神崎亮平 ©星ひかる
本件に関する問い合わせ先
東京大学 先端科学技術研究センター
広報・情報室 村山