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専門外来 - 顎関節外来 -
専門外来 - 顎関節外来 -
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毎週水曜日全日を使って、顎関節専門外来を行っています。
薬物療法、各種マウスピース(スタビライゼーションタイプ、ピボットタイプ、ダブルスタビライゼーションタイプ)、顎関節洗浄、理学的療法、などを10年間の3,000症例以上の診療実績を基に治療を行っています。
最近、あごの関節の不快症状を訴える方が多くなってきました。特に女性(20才台と50~70才台)に多いのが特徴です。
顎関節症の原因はよくわかっていませんが、ストレスや色々な痛みによって引き起こされる強いかみしめや歯ぎしりが大きく関わっています。また歯のかみ合わせが悪い場合にもおこります。特に合っていない入れ歯を使用したり、歯が抜けたまま放置しておくと、筋肉や関節に負担がかかって顎関節症になります。
(Ⅰ)咀嚼筋障害型(筋肉のコリや疲労)→(Ⅱ)関節包・靭帯障害型(関節のねんざ)→(Ⅲ)関節円板障害型(軟骨のキズ・ずれ)→(Ⅳ)変形性関節症(骨変形)
レントゲン撮影 | 骨の状態や関節の位置を調べます。 |
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MRI | 関節円板(顎関節のクッション)の状態を調べます。 |
顎関節鏡(内視鏡) | 関節内部を実際にのぞいて、簡単な処置をすることもあります。 |
薬物療法 | 筋肉のコリや痛みを取り除きます。 |
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マウスピース(スプリント) | 一時的にかみ合わせを調整して、関節と筋肉に安静を与えます。(スタビライゼーションタイプ、ピボットタイプ、ダブルスタビライゼーションタイプ) |
マイオモニター(パルス通電療法) | 筋肉のコリをとります。 |
関節洗浄 | 関節内部を洗浄し、人工関節液(ヒアルロン酸)を注入することもあります。 |
(Ⅲ)関節円板障害型シェーマ
睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置治療を併せて行っています。初診希望者は、(呼吸器)内科からの紹介状をお持ちください。
好発部位は下顎角部、関節突起部、オトガイ孔付近、犬歯部などで、構造的に弱くまたは外力を受けやすいところです。
顔貌の変形、咬合異常、開口障害などが起こります。その他、下歯槽神経損傷による下唇知覚異常、歯列連続性の破綻、骨片偏位と軋礫音、骨折真上部歯肉粘膜の出血や裂傷などが多く認められます。
上記症状およびX線写真により診断を行います。またCTにより3次元的な骨折部位や方向を見極めます。
骨折治療の原則は整復、固定、機能訓練です。特に下顎骨骨折の治療の目的は単に骨の接合ではなく、咬めるように治すことが重要です。そのため受診時に模型を作製し、模型上で骨折前の咬合状態を検討することもあります。
主な治療法は顎間固定(顎のギブス)と手術です。顎間固定は骨折前のあなた本来の咬み合わせに戻すためと、術後の安静保持のために行います。<上下の歯の周りに針金とレジンで副木をしばりつけ、その副木に付いているフックに針金やゴムをかけて上と下の歯をくくる方法が一般的です。それ以外に、スクリューを上下顎に打ち込んでそれをくくる方法やマウスピースやおとがい帽を使用する方法もあります> そのため口は開かなくなり、その固定期間は1~6週間です。
また状況に応じて手術を行い、骨折部位を各種の顎顔面骨接合プレート(ミニプレート、ミニボーンプレート、マンディブラープレート、吸収性プレート)を使って整復・固定します。当科では豊富な症例を基に各患者さんに応じた治療法を選択します。
顎間固定を行っている間は流動食ですが、経口摂取は可能です。顎間固定を解除した後は開口訓練が必要となります。
左側顔面を殴打され受傷。初診時には咬合異常、開口障害、下唇知覚異常などを認めました。単純XP、3D-CTでは左側下顎智歯、また右側犬歯と第一小臼歯間に骨折線を認めます。
即日、シューハルトシーネによる顎間固定を行い、手術の適応と判断し、全身麻酔下でプレート固定術を行いました。骨折線上にあった左側下顎智歯も抜歯しました。
約2週間の顎間固定を行い、約2か月の開口訓練の後、以前の開口量、咬合状態に戻ることができました。