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診療科 - 集中治療科 -
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集中治療科は、主に集中治療室(ICU)に入室した重症患者の管理を行っており、主に外傷・熱傷以外の重症救急患者、院内急変患者、ICU管理を要する術後患者の管理を担当しています。
当院ICUは、厚生労働省認可の集中治療室8床(特定集中治療室管理料1算定)を、集中治療科スタッフ5名(うち2名が集中治療専門医)で管理しています。ICU入室患者の治療方針の決定やICU病床の入退室の決定は当科が主導して行っていますが、各専門内科および各外科系診療科と常に連携を持つことにより最善の医療を提供するシステムを構築しています。また、重症患者の病態を良くするだけでなく、早期社会復帰に向けての管理の一貫として、理学療法士等と連携した各種リハビリ療法を早期から取り入れています。
現病院に移転後は、年間約700-750名の重症患者を管理しています。
治療内容や成績に関して、ICU領域における他院との比較は難しいですが、2017年度のJIPAD(日本集中治療医学会データベース:全国32施設のICUが参加)からみた当院の傾向としては、1非術後重症患者の比率が高い、2人工呼吸患者や体外循環を要する患者の比率が高い、3患者重症度や予測死亡率を推測するデータにおいて当科が管理する患者の重症度は高い、4ICU死亡率は低値で推移していることがわかります(下表参照)。
治療実績・成績 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | (参考)2017JIPAD | |
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ICU入室総数(人) | 722 | 759 | 717 | 27,047 | |
内訳(人) | 内因性 | 302 | 364 | 337 | |
急性循環不全 | 128 | 114 | 123 | ||
急性呼吸不全 | 39 | 67 | 72 | ||
敗血症 | 39 | 107※(注記) | 99※(注記) | ||
心停止蘇生後 | 26 | 34 | 33 | ||
意識障害 | 19 | 31 | 18 | ||
重症膵炎 | 11 | 10 | 7 | ||
重症代謝障害 | 24 | 18 | 23 | ||
その他 | 16 | 53 | 27 | ||
※(注記)重複病名含む | |||||
術後(人(%)) | 420(58.1) | 395(52.0) | 380(53.0) | 19,699(72.8) | |
心臓血管外科 | 128 | 105 | 82 | ||
開心術 | 74 | 84 | 53 | ||
その他 | 54 | 21 | 29 | ||
呼吸器外科 | 80 | 80 | 73 | ||
消化器外科 | 86 | 89 | 119 | ||
脳神経外科 | 88 | 87 | 70 | ||
その他 | 38 | 34 | 36 | ||
APACHE2 score# | 13.5[11,19] | 15[11,22] | 15[12,21] | 13[10,17] | |
APACHE2予測死亡率(%)# | 12.6[6.5,31.0] | 17.2[7.6,37.0] | 15.6[8.2,33.2] | 10.9[6.0,21.7] | |
APACHE3 score# | 54.5[38,77] | 58[42,79.5] | 57[42,76] | 50[38,66] | |
APACHE3予測死亡率(%)# | 8.6[3.3,25.5] | 10.9[3.7,34.0] | 10.2[3.8,28.9] | 6.0[3.0,17.0] | |
ICU死亡率(%) | 2.7 | 3.0 | 1.9 | 3.6 | |
院内死亡率(%) | 7.3 | 7.7 | |||
人工呼吸患者数(NPPV除く)(人(%)) | 292(40.4) | 354(46.6) | 309(43.1) | 9,250(34.2) | |
人工呼吸期間(日) # | 1.5[0.3,3.4] | 1.2[0.6,3.8] | 1.8[0.7,3.7] | 0.9[0.5,3.8] | |
ICU在室日数(日) # | 1.0[0.8,2.8] | 1.6[0.8,3.5] | 1.5[0.9,3.6] | 1.0[0.8,2.9] | |
#中央値[四分位範囲] | |||||
腎代替療法(人(%)) | 77(10.7) | 76(10.0) | 81(11.3) | 1,075(4.0) | |
経皮的心肺補助法(人(%)) | 計 | 11(1.5) | 22(2.9) | 27(3.8) | |
V-A | 27(3.2) | 234(0.9) | |||
V-V | 4(0.6) | 62(0.2) |
※(注記)重複病名含む
職名 | 集中治療科部長 集中治療センター センター長 |
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大学 (卒業年) |
大阪大学(平成16年卒) |
専門分野 | 集中治療 |
認定資格 | 集中治療医学会専門医 日本麻酔科学会認定医・専門医 麻酔科標榜医 臨床研修指導医 |
学会 | 日本集中治療医学会 日本麻酔科学会 |
職名 | 集中治療科医長 集中治療センター 副センター長 |
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大学 (卒業年) |
京都大学(平成18年卒) |
専門分野 | 集中治療 救急 臨床研究 |
認定資格 | 社会健康医学博士(DrPH) 日本集中治療医学会専門医 日本救急医学会専門医 日本臨床疫学会専門家 日本内科学会認定医 麻酔標榜医 臨床研修指導医 |
学会 | 日本集中治療医学会 日本救急医学会 日本臨床疫学会 日本内科学会 |
職名 | 集中治療科副医長 |
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大学 (卒業年) |
山梨医科大学(平成19年卒) |
専門分野 | 集中治療 IVR 麻酔 |
認定資格 | 日本麻酔科学会認定医・専門医 麻酔標榜医 JB-POT認定医 |
学会 | 日本集中治療医学会 日本麻酔学会 日本心臓麻酔学会 日本放射線医学会 日本IVR学会 |
職名 | 集中治療科副医長 |
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大学 (卒業年) |
金沢医科大学(平成20年卒) |
専門分野 | 集中治療 麻酔 |
認定資格 | 麻酔認定医 麻酔標榜医 日本内科学会認定医 |
学会 | 日本集中治療医学会 日本麻酔科学会 日本呼吸療法医学会 日本内科学会 |
職名 | 集中治療科医員 |
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大学 (卒業年) |
京都府立医科大学(平成22年卒) |
専門分野 | 集中治療 ER診療 |
認定資格 | 日本救急医学会救急科専門医 日本救急医学会認定ICLS/BLSコースディレクター |
学会 | 日本救急医学会 日本集中治療医学会 日本麻酔科学会 |
開催日 | 学会等 | 演 題 | 演 者 |
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10月24日~10月26日 | 第45回日本救急医学会総会学術集会 | 臨床研究のためのデータ抽出システムの構築〜次世代診療支援システムp-Retrieverの導入と学会データベースとの統合〜 | 熊澤 淳史 |
9月30日・10月1日 | 日本臨床疫学会 第1回年次学術大会 | 「今日から始めるデータベース研究:研究デザイン上の工夫と注意点」 | 熊澤 淳史 |
7月8日 | 日本集中治療医学会 第1回関西支部学術集会 | 抜管後High Flow Nasal Canula装着により横隔膜電位の低下を認めた1症例 | 村上 紗羅 |
7月8日 | 日本集中治療医学会 第1回関西支部学術集会 | 臨床研究/医療の質評価のためのデータ抽出システムの構築-次世代診療支援システムp-Retrieverの導入と集中治療医学会データベースとの統合- | 熊澤 淳史 |
開催日 | 学会等 | 演 題 | 演 者 |
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3月9日~3月11日 | 第44回日本集中治療医学会学術集会 | 早期離床のためのヘマトクリットモニタリング下での限外濾過を用いた除水戦略の効果と安全性の検討 | 熊澤 淳史 |
3月9日~3月11日 | 第44回日本集中治療医学会学術集会 | ARDS診療ガイドライン作成の副産物:CQ2「成人ARDS患者の初期呼吸管理としてNPPVを行うべきか」論文化の過程 | 熊澤 淳史 |
3月9日~3月11日 | 第44回日本集中治療医学会学術集会 | 当院ICUにおける気管切開時期とその検討 | 村上 紗羅 |
3月9日~3月11日 | 第44回日本集中治療医学会学術集会 | レジオネラ肺炎に伴うARDSに対して高頻度振動換気(HFO)を施行した一例 | 濱名 智世 |
1月14日 | 第32回体液・代謝管理研究会年次学術集会 | 橈骨動脈と上腕動脈における収縮期血圧の差を利用した中心静脈血酸素飽和度の推定 ―低侵襲な循環動態指標の一つとして― | 熊澤 淳史 |
12月3日 | 第214回日本内科学会近畿地方会 | ステロイド内服中の免疫性血小板減少症 (ITP) 患者に発症した播種性ノカルジア症の一例 | 村上 紗羅 |
11月17日~11月19日 | 第44回日本救急医学会総会・学術集会 | 本当に肺塞栓!?死腔換気を利用した診断法で造影CT前の検査前確率を高める診断アプローチ | 熊澤 淳史 |
6月25日 | 第212回日本内科学会近畿地方会 | 急性心筋梗塞後のelectrical stormの治療に難渋した1例 | 西原 悠 |
開催日 | 学会等 | 演 題 | 演 者 |
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2月11日~2月14日 | 第43回日本集中治療医学会学術集会 | High CPAP/APRVモード管理中の経肺圧:High PEEP管理中に食道内圧測定は必要か? | 熊澤 淳史 |
2月11日~2月14日 | 第43回日本集中治療医学会学術集会 | 病的肥満のうっ血性心不全患者に対するヘマトクリットモニタリング下 ECUMの有用性 | 村上 紗羅 |
10月21日~10月23日 | 第43回日本救急医学会総会学術集会 | 観血的動脈圧測定と非観血的動脈圧測定の差はショック患者における治療戦略決定に使用できる! | 熊澤 淳史 |
9月12日 | 第209回日本内科学会近畿地方会 | 集学的治療により救命し得たインフルエンザウイルスによる劇症型心筋炎の一症例 | 藪愛 紗美 |
7月4日 | 第60回日本集中治療医学会近畿地方会 | テオフィリン中毒に対しCHDFとHDを施行した一例 | 村上 紗羅 |
7月4日 | 第60回日本集中治療医学会近畿地方会 | グラム染色が有用であった播種性ノカルジア症の1症例 | 大江 将史 |
6月27日 | 第208回日本内科学会近畿地方会 | 間質性肺炎との鑑別を要したインフルエンザ肺炎の1例 | 村上 紗羅 |
4月23日~4月25日 | 第59回日本リウマチ学会総会・学術集会 | Jo-1抗体陽性で著明な肺高血圧を呈した一例 | 村上 紗羅 |
懸命な治療を行ったとしても、一定の割合で治療が奏功しない場合があります。その中で、人工呼吸や体外循環、密なモニタリングなどを必要とする状態になったときに、その管理を行うマンパワーや機器にどうしても限りがあり、その結果、治療限界を迎えてしまう時があると思います。そのような管理が必要である重症患者でお困りの際には、当院に連絡をいただければ転院管理を含めて対応させていただきます。