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2023年度
早い時期からの取組開始により仕事と育児の両立ができる環境を実現
仕事と育児の両立支援 男性育児参画
インタビュー
総務課
小西 和己さん
当社は仕事柄、もともと男性従業員が多い会社で、取組を実施する前は、女性従業員は結婚や妊娠をしたら仕事を辞めることが当然のようになっていました。しかしながら、年々女性従業員も増え、その役割も多岐に渡るようになってきました。そこで、女性従業員が出産後も元の職場に復帰して、安心して働き、今まで培った経験と技術を活かして活躍してもらいたいという社長の強い思いにより、2011年度頃よりトップダウンで職場環境づくりを行うことになりました。
当社では、以下のような制度を設けて、従業員の仕事と育児の両立を支援しています。
●くろまる出産・育児に関する相談窓口
当社では女性従業員が妊娠中や出産後の悩みを気軽に相談できるよう相談窓口(総務部長が対応)を設置しています。また、本相談窓口は男性従業員も利用することができ、配偶者が妊娠したほぼ全ての男性従業員が「育児休業を取るのはどうしたら良いか」といった相談に来ます。
●くろまる特別休暇制度
本制度は、男性の育児休業取得の促進のためのもので、配偶者の出産予定日の前後10日の期間に5日以内の有給の特別休暇を取得できるものです。会社設立当時は2日以内の特別休暇でしたが、2013年にくるみん認定を取得した際に制度の見直しを行い、5日以内に改善いたしました。
●くろまる従業員同士のコミュニケーション改善のための取組
当社では、男性従業員でも育児休業を取得しやすい雰囲気づくりのために、配偶者が妊娠した男性従業員およびその男性従業員の管理職に個別に総務部から育児休業取得について周知し、出産予定日の約半年前から部内での育児休業取得の準備・調整を行っています。
また、4月には新卒入社の従業員の歓迎会、12月には全従業員が一堂に会する忘年会を開催するなど、親睦を深める場を提供したり、定期的に全従業員が参加する社員旅行を行い、従業員同士のコミュニケーション改善に寄与するような取組を行っています。
各種制度づくりや取組をかなり早い時期から取り組んだことにより、仕事と育児の両立に関する従業員の考え方が大きく変化しました。
当社では業務上複数名で行う業務も多く、日頃から業務を分担して作業を進められるようにしていますが、上記のような取組により、男女問わず、育児休業を取得することを前提として、従業員同士がお互い助け合いながら業務を行う体制が自然に構築され、従業員のみんなが理解し協力しています。
また、上記の各種制度づくりや各種取組を行ったことにより、ワーク・ライフ・バランスが促進され、従業員の有給休暇取得率の上昇や男性従業員の育児休業取得率の上昇といった効果が出た結果、中国・四国エリア初の「プラチナくるみん」認定の取得(2015年)となりました。
当社は男性従業員が多くを占める会社のため、取組を開始した当初は、特に男性の育児休業について理解してもらうことに苦労しました。しかしながら、社長自らが音頭を取り、トップダウンで取組を進めたことにより、徐々に男性が育児休業を取得するということに慣れていきました。
その結果、今では仕事と育児の両立の観点では、社内で何かを進める際には特に苦労することはなくなりました。
今後の展望として考えていることは、管理職における女性割合の増加です。当社の事業は創業当初から現場作業が主だったこともあり、これまでは役員を除き、管理職は全て男性従業員となっていました。しかしながら時代の流れとともに、当社の事業は現場作業を主としながらも多様化し、現在は多種多様な人材が活躍できるフィールドが創出されています。
ありがたいことに、当社では出産した女性従業員のほとんどが育児休業を経て職場に復帰してくれています。仕事と家庭を両立していく中で、管理職へのキャリアアップという選択肢を持ってもらえるような制度作り、職場環境整備を進めていきたいと考えています。
同僚の理解がある職場で
仕事と育児の両立を実現
総務課
森口 浩史さん
私は2016年度に入社しましたが、その時点で当社は既に「プラチナくるみん」認定を取得していました。また、自分の業務としても従業員に仕事と育児の両立に関する制度について説明を行っていたため、自身が育児休業を取得することについては当たり前だと考えており、妻が妊娠した際にも上司には育児休業取得の話が自然にできました。
また、育児休業取得時も周りの同僚はメンバーが育児休業を取得することに慣れていたため、みんな協力的で不安もなく、安心して家庭に集中できました。このように仕事と育児の両立が当たり前となっている当社の環境や同僚の方々に感謝しています。
(データの取材時点:2023年8月)