大谷翔平VSトラウト。映画や漫画のようなストーリーの果て、WBCは歓喜のうちに幕を閉じた。球史には「奇跡のマッチアップ」がいくつかある。究極形の一つが、史上唯一の「王貞治VS長嶋茂雄」。両雄が監督として激突した2000年、ダイエーと巨人の日本シリーズは「ON対決」として列島を沸かせた。だが当時、全てが語られていたわけではない。 ◇ ◇ ◇ 東京ドームの大歓声を背にサウスポーがマウンドに上がる。...

しんどくても、母ちゃんのために 夕方、家に帰ると、疲れて眠る母の姿があった。 幼い頃の記憶。 「あの顔が、今でも忘れられないんです」 "甲斐キャノン"の異名を誇る強肩捕手、甲斐拓也(30)。 無名の育成選手からソフトバンクと侍ジャパンの正捕手に駆け上がるまでの間、母のあの寝顔を何度も何度も思い浮かべてきた。 昼はタクシーの運転手。夜はパチンコ店の清掃員。 シングルマザーとして自分と兄を育てるため、母は毎日、昼夜を問わず働き通しだった。...

【工藤公康が残したもの】 ソフトバンクを7年間で5度の日本一に導いた工藤公康前監督(58)が、今季限りで退任した。指導者経験のないまま2014年オフに就任。実働29年の現役生活で通算224勝を挙げ「優勝請負人」と呼ばれた左腕は、かつてエースとしてけん引したチームを常勝軍団へ押し上げた。西日本スポーツでは「工藤公康が残したもの」と題して、その功績を振り返る。 ◇ ◇ ◇...

【工藤公康が残したもの】 ソフトバンクを7年間で5度の日本一に導いた工藤公康前監督(58)が、今季限りで退任した。指導者経験のないまま2014年オフに就任。実働29年の現役生活で通算224勝を挙げ「優勝請負人」と呼ばれた左腕は、かつてエースとしてけん引したチームを常勝軍団へ押し上げた。西日本スポーツでは「工藤公康が残したもの」と題して、その功績を振り返る。 ◇ ◇ ◇...

【工藤公康が残したもの】 ソフトバンクを7年間で5度の日本一に導いた工藤公康前監督(58)が、今季限りで退任した。指導者経験のないまま2014年オフに就任。実働29年の現役生活で通算224勝を挙げ「優勝請負人」と呼ばれた左腕は、かつてエースとしてけん引したチームを常勝軍団へ押し上げた。西日本スポーツでは「工藤公康が残したもの」と題して、その功績を振り返る。 ◇ ◇ ◇...

〈鷹番が見た〉 在任7年で5度の日本一に導いたソフトバンクの工藤公康監督(58)が27日、福岡市のペイペイドーム内で退任会見を行った。 ◇ ◇ 工藤監督が就任した2014年オフから「監督番」をさせてもらった。7年で5度の日本一。球史を振り返っても、未来を想像しても、その名は屈指の「名将」として語り継がれる。失礼を承知で言えば、輝かしい実績とは裏腹に、指揮官としての実像は「不器用な男」だった。...

ソフトバンクを7年間で5度の日本一に導いた工藤公康監督(58)が「ラストゲーム」の今季最終戦を大勝で飾った。8年ぶりのBクラスが確定した23日夜、宿舎で今季限りでの辞任を伝えられた若手たちが発奮。いずれも今季最多の20安打、15得点で優勝マジック「3」のロッテに3年ぶりに勝ち越した。試合後は孫正義オーナーに特大の花束を手渡されて、雨のグラウンドを後にした。辞任は一両日中に正式発表され、記者会見が行われる予定。 ◇ ◇...

【球音】 大谷が沸かせた米大リーグの祭典に続き、日本球界にも2年ぶりに球宴が戻ってくる。コロナ禍で昨季は中止を余儀なくされたが、今年は16日から2日間開催。全パを工藤監督が率いる。前年リーグ優勝球団の監督として、就任後6度目の球宴で監督は4度目だ。...

◆だいやまーくあの頃のホークス 今年と同じように、キャンプ地にはチャンピオンフラッグがはためいていた。前年に3年ぶりのリーグVと日本一を果たした秋山幸二前監督が退任。バトンを引き継いだのは工藤公康監督だった。現役引退後プロでの指導経験はなかったが、日本一球団の指揮官となり、宮崎の地から第一歩を踏み出した。...

◆だいやまーくあの頃のホークス 9年が経過した今でも、あの衝撃の一発の弾道が脳裏から離れない。担当を外れた今年も、中盤に約1週間キャンプ取材へ足を運んだ。報道陣がグラウンドへ入れない今年は、バックネット裏から練習を見ることが主。フリー打撃を眺めていると、当時を知らない若手記者に、なぜか自慢気に語っている自分がいた。...