慶大・清原正吾内野手(4年・慶応)が24日、大学限りで野球を引退する決断をしたと発表した。プロ通算525本塁打を誇る清原和博氏(57)の長男。NPB入りを目指した今秋ドラフト会議では指名漏れとなったが、オイシックスなどの2軍参入球団や独立リーグの計9球団から獲得オファーが届き、進路が注目されていた。

無念の指名漏れから1カ月。清原がまた一つ大きな決断を下した。保留としていた卒業後の進路について、大学野球部を通じてコメントを発表。「プロ志望届を提出してから今日まで真剣に悩み、向き合った結果、今後は野球の道ではなく、新たに目標を持ち、社会に出る準備をすることにしました」と野球を継続しないことを明かした。

小学3年時から軟式野球をプレーしたが、中学はバレーボール部、高校はアメリカンフットボール部に所属。大学から硬式野球に挑戦し、今春から慶大の4番を任されるまでに成長した異色の経歴の持ち主だ。今秋には、リーグ戦1号を含む3本塁打を記録。出場した試合は全てスタンドから和博氏が見守った。

9月12日にプロ志望届を提出も、10月24日のドラフト会議でNPB球団からの指名はなかった。それでも、独立リーグなどの計9球団が熱烈オファー。進路に注目が集まっていた中、大学最終戦となった10日の早慶戦後には「まだ決め切れていない。どの選択肢もあり得るというか」と悩める胸中を明かしていた。

22日にオファーを辞退したい旨を堀井哲也監督(62)に直接会って伝えたといい、この日の朝に指揮官が各球団に断りの連絡を入れた。「支えて下さった皆様に感謝の気持ちでいっぱいです」と清原。偉大な父を持つがゆえの〝使命〟を受け入れ、無限の可能性を示してきた22歳が、新たなステージへと進む。(間宮 涼)

◆だいやまーく清原正吾(きよはら・しょうご)
2002年3月23日生まれ、22歳。東京都出身。右投げ右打ちの内野手。186センチ、90キロ。小学3年から軟式のオール麻布でプレー。中学ではバレーボール部、高校ではアメリカンフットボール部に所属。慶大で硬式野球部に入部し、2年秋に初めてベンチ入り。3年秋はベンチ外も、4年春から4番を任され一塁でベストナインを獲得。50メートル走6秒3、遠投100メートル。リーグ戦通算成績は打率.254、3本塁打、12打点。

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