西武の長谷川信哉内野手(21)が28日、埼玉県所沢市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、430万円増の1100万円でサインした。(金額は推定)

育成出身の長谷川は支配下選手登録されて2年目の今季、59試合に出場し、打率2割2分2厘、4本塁打、12打点をマーク。いずれもキャリアハイだったものの、渡辺久信ゼネラルマネジャー(GM)は「インパクトのあるホームランだけは打った。それだけ。ファームではすごくいい数字を残しているけど、1軍ではレギュラーにはほど遠い数字。もうちょっと貪欲にいってほしい」と辛口な評価。それでも前年比約64%アップの査定になった。

渡辺GMはこの「インパクトのある本塁打」に将来性への期待も込めて増額査定になったという。プロ初本塁打は5月16日の日本ハム戦で、1点を追う9回2死に相手の守護神・田中正から左中間へ同点ソロ。チームの逆転勝利を引き寄せた。2号目は6月7日で、同点の9回に中日・祖父江から自身初のサヨナラ本塁打。同じく交流戦で放った3、4号もチームは勝利した試合で、長谷川がアーチを描いた試合は4戦全勝だった。

「1軍の試合に慣れたことで結果が良くなった」と振り返る長谷川は、来季「もっと打率を上げて、ライオンズの1番か3番を打てるような打者を」と目標を語った。イメージするのは昨年の首位打者、松本剛(日本ハム)のような、長打も打てるヒットメーカーだ。「3割越えを意識する。マルチ(安打)とか猛打賞を求めるために、再現性、確実性を高めたい」と今季6試合にとどまった1試合2安打以上を求めていく。

来年1月の自主トレでは、現役最多2321安打している坂本に昨年同様弟子入りする予定。「右投手に対する見方や待ち方をどうするかなど、今年感じたことを相談してアドバイスをいただけたら」。これまで内野手登録だったが、来季は今季主戦場だった外野手として登録される。空白になっているレギュラーに食い込むため、持ち味の打撃に磨きをかけるつもりだ。

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末継 智章

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