◆だいやまーくみやざきフェニックス・リーグ ソフトバンク4―3巨人(28日、宮崎アイビー)

鷹のサブマリンが代名詞の「ハイテンポ投球」を取り戻しつつある。先発したソフトバンクの高橋礼(27)が5回を3安打無四球無失点の好投を披露。わずか55球で巨人打線を手玉に取った。

「よかった時期のリズムが戻ってきた感じはありますね」。今季はなかなか笑顔を見せることがなかった高橋礼の表情が少し緩んだ。初回、先頭の増田陸に二塁打を浴びながらも無失点に抑えると、その後は凡打の山を重ねた。12勝を挙げて新人王に輝いた2019年には、試合時間短縮に貢献した選手に贈られる「スピードアップ賞」を獲得。同年は走者がいない状況での投球感覚がリーグ最速の10・0秒だった。相手に考えさせる時間を与えない投球こそが、右腕の理想でもある。

6年目を迎えた今季は1軍登板が5試合にとどまり、0勝2杯、防御率10・80と苦しんだ。来季の巻き返しを誓う中で、「きょうは強い真っすぐで平凡なフライ、平凡なゴロを打たせられた。この時期だし、コンディションはあまり良くはなかったけど、そういうボールが何球もあった」と手応えをにじませた。

小久保監督は「前回くらいからクイックでずっと投げて、それがしっくりきているんじゃないかな。この時期でも実戦から何かを得ようとしているのは伝わってきますね」と姿勢を評価。高橋礼も「ここ3試合くらいは内容が良くなくて、『大丈夫か』と思われていただろうけど、(フェフェニックスリーグでの)最後の試合を良い結果で終えられたのは良かった」とうなずいた。勝負の7年目に向け、さらなる実りの秋とする。(長浜幸治)

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長濱 幸治

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