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行き場失う長寿なペットのインコやカメたち、保護施設も限界、米

「自分の死後ペットがどうなるかを知っておくべき」、コロナ後に飼育放棄も急増

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米アリゾナ州の「オアシス・サンクチュアリ」で働くジーン・ボルドーさんと、コバタンの「サニー」。コバタンは60年生きることもある。(Photograph by Christie Hemm Klok)

米国アリゾナ州セドナに住んでいたルイーザ・ジャスクルスキーさんは、2023年に77歳で亡くなった。心臓病の手術は成功したかに見えたが、そのわずか数日後、睡眠中に息を引き取った。あとに残されたのは、4羽のクジャクバト、3羽のボウシインコ、3羽のヒインコ、つがいのフィンチ、2匹のサバクゴファーガメ、1匹のアゴヒゲトカゲ、そして1匹のアオジタトカゲだった。すべて、ジャスクルスキーさんが飼っていた保護動物だ。(参考記事:「カピバラやアゴヒゲトカゲなど、SNSの人気動物たちの危うい末路」 )

このような珍しいペットたちは、飼い主が亡くなった後どうなるのだろうか。これは非常に悩ましい問題で、おまけにそれほど珍しいことではない。米国には、珍しいペットを飼う人が900万人もいる。家族がそのまま飼えればいいが、本質的にアマチュア飼育員になるような大変な責任を誰もが引き受けてくれるという保証はない。

インコの保護団体「ミッカブー」の最高経営責任者サラ・レマリエ氏(写真左)は、ルイーザ・ジャスクルスキーさんの友人であるショーン・ダイソンさん(右)の助けを借りて、ジャスクルスキーさんが遺した12羽の鳥を保護した。2023年10月、鳥たちはアリゾナ州セドナから車で10時間以上かけて保護施設のあるカリフォルニア州サンマテオに運ばれた。(Photograph by Christie Hemm Klok)

インコとオウムの問題

ジャスクルスキーさんは、ペットの行先についてはっきりした計画をほとんど立てていなかった。おそらく、同じ保護仲間たちが何とかしてくれるはずだと思っていたのかもしれない。最も引き取り先に困ったのが、インコとオウムとカメだった。どちらも寿命が長く、世話が大変な動物だ。

70年以上生きることがあるインコとオウムは、幼いころは比較的人懐こいものの、成熟すると(種によって1歳から6歳)気難しくなり、扱いにくくなると、米カリフォルニア州サンノゼにあるインコとオウムの保護団体「ミッカブー」の最高経営責任者サラ・レマリエ氏は言う。「人になつくインコとオウムもいますが、人間を怖がって噛みついたり叫んだりするものも多いです」(参考記事:「インコとオウムを愛し、保護に人生を捧げる人々 写真12点」 )

インコとオウムは知能が高く社会性があるため、たくさん交流し、刺激を受ける必要がある。広いケージのなかにいくつものおもちゃを用意し、少なくとも1日2回は監視しながらケージの外に出してやる必要もあると、レマリエ氏は言う。

ケイ・ロスさんは最近になって、保護したホウシャガメの「ミッシー」がメスではなくオスであることを知った。(Photograph by Christie Hemm Klok)
カリフォルニア州サンマテオにあるレマリエ氏宅のダイニングルームは、保護された鳥のケージでいっぱいになっている。2013年から、レマリエ氏は飼い主が死亡したり単に飼育できなくなったりした鳥431羽を保護してきた。(Photograph by Christie Hemm Klok)
オアシス・サンクチュアリの責任者ジャネット・トランビュール氏。アリゾナ州ベンソンにある面積371平方メートルのこの屋外施設には、33羽のコンゴウインコと6羽のオスのカワラバトが暮らしている。その多くは、高齢になった飼い主が手放したものだ。(Photograph by Christie Hemm Klok)

野生では、絶滅の危機に直面するインコとオウムやカメの種が増え続けている一方、飼育されている個体は逆に多すぎるほどだと、アリゾナ州ベンソンにある鳥類福祉団体「オアシス・サンクチュアリ」の最高経営責任者ジャネット・トランビュール氏は言う。

しかも、パンデミックが明けてから問題はさらに悪化した。新型コロナ感染症の流行によるロックダウンの間に手に入れた珍しいペットを手放す人が増えたためだ。(参考記事:「インコとオウム、その人気がはらむ危機と問題」 )

「人々がワクチンを打って外出や旅行を再開するにつれて、保護の依頼が殺到しました。とても受け入れきれる量ではありませんでした。今も保護ペットに埋もれている状態です。現在、30〜40羽のインコとオウムが受け入れ待ちになっているほか、おそらく80〜90羽が一時的に里親に預けられています」

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