気づける? ナショジオの表紙の洞窟写真に偶然写った「あるモノ」
特集「2024 写真が記録した1年」撮影秘話:ボンゴロ洞窟編
2024年12月10日
石筍(せきじゅん)の分析を基に過去の降雨を調べるため、ボンゴロ洞窟で作業する研究者たち。この調査を行っている西アフリカ古気候プロジェクトでは、気候変動が地域の農業に及ぼす脅威を明らかにしようとしている。(Photograph by Robbie Shone)
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ロビー・ショーン氏。(Photograph by Robbie Shone)
洞窟探検家で写真家のロビー・ショーン氏は、西アフリカ古気候プロジェクトの科学者たちとともにガボンに向かった。この地域の過去の気候条件を調査するためだ。
このグループは、ナショナル ジオグラフィック協会の支援のもと、この国の古い洞窟の石筍(せきじゅん)を分析し、過去数千年間の降雨の記録を調査している。
(Video by Robbie Shone)
石筍は、洞窟の床に水滴が落ちることで、何千年もかけて形成される炭酸カルシウムの生成物だ。(参考記事:「ギャラリー:まるで異世界、驚くべき世界の洞窟 写真19点」 )
(Video by Robbie Shone)
ショーン氏は、洞窟の通路に照明を設置し、研究チームを後から照らした。
「たくさんのコウモリが飛び回っていましたが、小さなものばかりでした。たまたま大きなコウモリが飛んできたのは、単に運がよかったからです。
前から光を当てるため、2台のストロボも使いましたが、つねに逆光のほうが勝っていました。
コウモリが入ってきたとき、それでよかったと思いました。そうでもなければ、コウモリがここまできれいに写ることはなかったと思います」
(Video by Robbie Shone)
特集ギャラリー:2024 写真が記録した1年 写真21点(写真クリックでギャラリーページへ)
ディナーを求めて夕暮れの空へ | 米国テキサス州 コンカン
テキサス州南部にあるフリオ・バット洞窟は、春から夏にかけて約1000万匹のメキシコオヒキコウモリのすみかになる。夕暮れ時には、毎日のようにコウモリの大群がガなどの獲物を求めて一斉に飛び出してくる。「2時間も続きます」と写真家のババク・タフレシは言う。(写真=ババク・タフレシ)
テキサス州南部にあるフリオ・バット洞窟は、春から夏にかけて約1000万匹のメキシコオヒキコウモリのすみかになる。夕暮れ時には、毎日のようにコウモリの大群がガなどの獲物を求めて一斉に飛び出してくる。「2時間も続きます」と写真家のババク・タフレシは言う。(写真=ババク・タフレシ)
文=Heidi Schultz/訳=鈴木和博