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アクティブ・レンジャー日記 [近畿地区]

発見! 【動物】

2011年01月24日
吉野
皆さん、こんにちは。
寒さはまだまだ続いていますが、日に日に日没時間がのびてきているので、暖かくなってきているのでは?と思いたくなる今日この頃です。

さて前回((注記))の続きで、雪の重さに耐えられず折れてしまった木の近くで見つけたものとは・・・
((注記))2011年1月18日「大雪が降ると・・・【その他】」をご参照下さい。
(http://kinki.env.go.jp/blog/2011/01/18/index.html)


チョウの蛹(さなぎ)の抜け殻でした。

これは、スジグロシロチョウ(シロチョウ科)の蛹です。皆さんもご存じ(?)のモンシロチョウ(シロチョウ科)にとても近い仲間です。特徴は名前のとおり、モンシロチョウの翅(はね)の筋を黒くしたようなチョウです。幼虫は、モンシロチョウと同じアブラナ科の植物を食べて成長します。スジグロシロチョウは、キャベツなど栽培されているものよりも道端に生えているイヌガラシなどでよく見られるため、あまり目にすることがないチョウかも知れません。しかし!もしこのスジグロシロチョウの成虫を見かけたら、翅の匂いを嗅いでみてください。とても爽やかなレモンの香りがするのです!レモンの香りがするのはオスだけで、メスを呼ぶために鱗粉に匂いを出す器官があるのです。

写真:左)モンシロチョウ 右)スジグロシロチョウ

モンシロチョウの成虫はまだ寒さが残る3月下旬頃から見られますが、このスジグロシロチョウは、暖かくなった4月頃から見られます。この蛹の抜け殻を見ていると、成虫が舞う暖かい季節を想像し、「早く暖かくならないかなぁ・・・」と思ってしまいました。今年の冬は例年より寒い日が続き、雪で木々が倒れる問題が起こっているからこそ、私は暖かい季節が恋しくなったのかもしれません。

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