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自分でもDIYできる?ふすまの種類や張替え方法・費用を紹介

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自分でもDIYできる?ふすまの種類や張替え方法・費用を紹介

ふすまをDIYで張り替えたいけれど、初めてで不安な人もいるかもしれません。
実は張り替えの手順は、ふすま本体やふすま紙の種類などによって異なるのです。

そこで今回はふすまの種類や張り替え方法、費用などについて解説します。
専門業者へ依頼した場合の相場も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

目次
  1. ふすまの種類
    1. 和ふすま(本ふすま)
    2. チップボールふすま
    3. 戸ふすま(板ふすま)
    4. 発泡スチロールふすま・段ボールふすま
  2. ふすま紙の紙質の種類
    1. 本鳥の子
    2. 鳥の子
    3. 上新鳥の子
    4. 新鳥の子
    5. 中級織物
    6. 普及品織物
    7. ビニールふすま
  3. ふすま紙の施工方法の種類
    1. シールタイプ
    2. アイロンタイプ
    3. 糊タイプ
  4. 自分でもできる?DIYでふすまを張り替える手順
  5. ふすま張り替えの料金相場
    1. DIYで張り替えた場合
    2. 専門業者に依頼した場合
  6. まとめ

ふすまの種類

ふすまの張り替えを行うにあたっては、ふすま本体の種類について把握することが大切です。

ふすまの種類は芯材の材質や本体の構造によって大きく4つに分かれます。

それぞれの特徴や、使われ方などについて詳しく見てみましょう。

和ふすま(本ふすま)

「和ふすま(本ふすま)」は日本で古くから使われているふすまです。職人によって手作りで作られるため完成まで時間がかかりますが、現在でも主流の種類となっています。

芯材に木材の骨組みが使われ、その両端に和紙を下張りし、表面にふすま紙を張るという構造です。枠が外せるため何度でも張り替えができ、初心者でもきれいに張り替えられるのもメリットです。

また耐久性や通気性が高く、高品質でデザイン性が高いのも特徴です。

チップボールふすま

「チップボールふすま」は和ふすま(本ふすま)の下張りに、和紙ではなくチップボールという厚紙を使用した、簡略化したふすまです。現在では多くの住宅で利用されています。

チップボールには湿気を吸収して放出する機能があり、調湿性が高いのが特徴です。また、和ふすま(本ふすま)よりも耐久性に優れています。

和ふすま(本ふすま)と同じく枠が取り外せ、ふすま紙の張り替えもできるので便利です。

戸ふすま(板ふすま)

「戸ふすま(板ふすま)」は木の骨組みにベニヤ板を張って芯材とした重量のあるふすまで、和室と洋室の仕切りとして使われます。表裏で表面に違いがあるのが特徴で、和室側にはふすま紙を、洋室側には合板の上に壁紙を張るのが一般的です。

枠が外せない構造のため、メンテナンスの際には基本的にふすま紙や壁紙の重ね張りが必要です。ただし重ね張りは3〜4回が限度のため、それ以上はふすま本体を交換することになります。

発泡スチロールふすま・段ボールふすま

「発泡スチロールふすま・段ボールふすま」は、発泡スチロールや段ボールが芯材のふすまです。これらは芯材の両側にアルミ箔を下張りし、表面にふすま紙を張る構造になっています。

リーズナブルで軽量なため、集合住宅や賃貸物件などで使用されています。ただし耐久性に優れていないため、傷んだ場合にはふすま本体の交換が必要です。

ふすま紙の紙質の種類

ふすま紙の紙質には和紙と織物があり、合わせて8つの種類があります。それぞれ素材や製法によって仕上がりの模様や風合い、価格が異なります。

また織物は和紙よりも丈夫で、立体的な柄が特徴といった大きな違いもあります。

ここでは和紙4種類、織物4種類を、等級が高い順に説明します。

本鳥の子

「本鳥の子」は職人の手すきによって作られる和紙のふすま紙です。きめ細やかな模様や風合いが特徴的な高級品です。

機械で作られるふすま紙とは違い、あまり一般には流通していないため、本鳥の子に張り替えを希望する場合には専門業者への依頼がおすすめです。

鳥の子

「鳥の子」は機械で和紙をすいて作られるふすま紙です。量産品ながら多くの技術を駆使して本鳥の子に似せて作られたもので、高級感のある模様や風合いが特徴です。

相場は1枚約2,000〜1万円で、和紙で作られた量産品のふすま紙の中では最も等級が高く、値段が高い種類です。

上新鳥の子

「上新鳥の子」も機械で和紙をすいて作られるふすま紙で、現在では広く住宅で使用されています。柄の種類は豊富ですが、全体的に画一的なすき方のため、鳥の子に比べて模様や風合いは劣ります。

鳥の子よりも安価で、相場は1枚につき1,500〜3,000円ほどです。

新鳥の子

「新鳥の子」は機械で和紙の製紙、模様づけをしたふすま紙です。透け予防のために紙裏が茶色いものが多いため「茶裏新鳥」という呼び名もあります。

相場は約1,000〜2,000円で、鳥の子や上新鳥の子などと比べると安価で手に取りやすいのが特徴です。

上級織物

「上級織物」は主にドビー織など縦糸と横糸に糸目を詰んだ織物を使って、ほとんどの工程を手作業で作るふすま紙です。

上質な素材かつ手間がかかるため高級で、一般的な値段は1枚3,000〜5,000円ほどですが、なかには4万円以上の高値になるものもあります。ただし上級織物はあまり一般流通していないため、専門業者への依頼がおすすめです。

中級織物

「中級織物」は主に縦糸と横糸にレーヨン糸が使われたふすま紙です。中級とはいえども柄や風合いがよく、上品な仕上がりが特徴です。

上級織物よりも価格は抑えめで1枚約2,500〜5,000円で購入できますが、手頃とはいえません。自分で作業するのが心配な方は、専門業者への依頼をおすすめします。

普及品織物

「普及品織物」は中級織物と同じく、縦糸と横糸にレーヨン糸が使われたふすま紙です。

機械で大量生産ができるため、上級織物や中級織物より比較的安価に手に入ります。販売価格は1枚1,500〜2,000円ほどです。

ビニールふすま

「ビニールふすま紙」は薄いビニールクロスのような紙を使用したふすま紙で、ビニール製のため水拭きができる点が他の素材とは異なります。汚れても拭き取れるので、子どものいる家庭や、ペットを飼っている家庭におすすめなため、近年人気が高まっています。

また、耐湿性の高さから、湿度の高くなりがちな場所で使われることもあります。

ふすま紙の施工方法の種類

ふすま紙にはさまざまな施工方法があります。張りつけを行うふすまの形状や特性、作業を行う人の経験値によって選ぶとよいでしょう。

シールタイプ

ふすま紙の裏側に両面テープがついている「シールタイプ」は、剥離紙を剥がして張りつける工程で簡単に張り替えができます。複数の人数で引っ張りながら張りつけると、たるみやしわの予防になるのでおすすめです。

ただし骨組みに凹凸のある和ふすま(本ふすま)への張り替えは、コツがいるので注意が必要です。

アイロンタイプ

ふすま紙の裏側に粘着糊がついている「アイロンタイプ」は、アイロンの熱や水蒸気で糊を溶かして張りつけるタイプです。簡単な工程できれいに張り替えができるので、初心者にも向いています。

ただし、熱に弱い発泡スチロールふすまや、ビニールふすま紙が張られたふすまへの使用は控えた方がよいでしょう。

糊タイプ

糊でふすま紙を張りつける「糊タイプ」は、従来の方法である刷毛で糊を塗るタイプと、前もってふすま紙に塗られた糊を水で戻して張るタイプとに分かれます

糊が乾燥するまで時間がかかるため、たるみやしわを防ぐにはコツが必要ですが、慣れればどのタイプよりもきれいに仕上がります。

ただし、水に弱い発泡スチロールふすま・段ボールふすまには使えません。

自分でもできる?DIYでふすまを張り替える手順

ふすまをDIYで張り替える手順を見てみましょう。

  1. 枠と引き手を外す

和ふすま(本ふすま)やチップボールふすまの場合、まず枠を外します。釘があればバールで抜き、なければ枠上部をかなづちで叩いて外します。

次に引き手を外しますが、釘でついている場合はバールで、糊でついている場合はドライバーを差し込み取り外します。

  1. 下張り用のふすま紙で下張りをする

ふすまを丈夫にする下張りは、和ふすま(本ふすま)の場合には必ず行います。下地を目立たなくする用途や、穴開きを埋める用途で行うこともあります。

手順は下張り用のふすま紙をふすまや穴のサイズに切り、ふすまにきれいに張りつけます。

  1. ふすま紙を切り取る

まずはふすま紙を逆方向に巻いて、巻きぐせを直します。

ふすま紙をふすまの上に固定し、ふすまよりも1〜2cm大きいサイズになる場所へ筋をつけ、筋に沿ってふすま紙をカッターで切り取ります。

  1. ふすま紙を張りつける

糊タイプの場合はふすま紙の張る面全体に刷毛で糊を塗り、上の中央部分からゆっくりと張りつけていきます。左右を引っ張るようにしながら張りつつ、刷毛で外側に空気を出します。

シールタイプの場合は剥離紙を剥がしてから、アイロンタイプの場合は熱で糊を溶かしてから、ゆっくりと同様の手順で張っていきます。

  1. 枠と引き手をつける

あらかじめ枠を外した場合は取りつけます。カッターで切り込みを入れ、引き手をつけます。

  1. ふすまを乾燥させる

糊が乾くまでふすまを乾燥させたら張り替え完了です。

ふすま張り替えの料金相場

ふすまの張り替えにかかる料金の相場を、DIYの場と専門業者に依頼した場合で比べてみましょう。

DIYで張り替えた場合

DIYでふすまを張り替える場合にかかるのは、ふすま紙や引き手などの材料費です。

ホームセンターで購入できるふすま紙の価格は、ふすま紙の紙質とDIYの施工方法によって異なります。一般的に織物製が和紙製より高く、施工方法ではシール、アイロン、糊の順で高い傾向があります。ふすま1枚あたりのそれぞれの相場は以下の通りです。

  • 和紙✕シールタイプ 2,000円〜
  • 和紙✕アイロンタイプ 1,500円〜
  • 和紙✕糊タイプ 1,200円〜
  • 織物✕アイロンタイプ 1,900円〜
  • 織物✕糊タイプ 2,200円〜

そのほか必要な材料・道具を用意します。必要な材料・道具は張り替え方法によって異なりますが、ここでは主なものを紹介します。張り替えるふすま紙と、ふすま紙などを切るはさみやカッター、引き手を外すためのバールは最低限必要です。そのほかの材料・道具は場合に応じて揃えるとよいでしょう。

  • ふすま紙
  • はさみ・カッター
  • バール・ドライバー
  • マスキングシール・ビニールシート(枠や床の養生が必要な場合)
  • かなづち・ラジオペンチ(引き手が釘打ちされている場合)
  • 糊・刷毛(ふすま紙が糊タイプの場合)
  • 下張り用の紙(下張りが必要な場合)
  • 引き手(引き手を取り替える場合)

専門業者に依頼した場合

専門業者に依頼した場合の相場は、量産品の場合で片面6,000円〜、両面で1万〜1万2,000円ほどです。具体的には業者の料金設定やふすまのサイズ、ふすま紙の種類などによっても異なります。

一般的なふすまのサイズで張り替えを依頼した場合、ふすま紙の種類別の相場は、以下の通りです。

  • 高級品(手漉き品など)

片面:9,000円〜/両面:1万7,000〜

  • 中級品(織物製など)

片面:8,000円〜/両面:1万4,000円〜

  • 量産品(和紙製など)

片面:6,000円〜/両面:1万円〜

なお専門業者が行うサービスには主に2通りあります。

  • 自宅からふすまを持ち帰り、後日張り替え済みのふすまを納品する
  • その場で張り替えを行う

後日納品の場合は、張り替え完了まで1週間かかることもあるので、スケジュールには余裕をもっておきましょう。

まとめ

ふすまの種類やふすまの張り替え方法について、詳しく説明しました。DIYでふすまの張り替えをするにはどのようなふすま紙や施工方法を選ぶとよいか、参考にしてください。

DIYでのふすまの張り替えは、コツが必要な手順もあります。自分では難しいと感じた人やきれいな仕上がりを求める人は、専門業者への依頼を検討しましょう。

執筆年月日:2024年9月

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