電子レンジを処分する6つの方法|処分の流れや費用を解説
- 不用品回収
電子レンジが壊れたり、新しいものに買い替えたりすることもあるでしょう。そのときに困るのが、電子レンジの捨て方ではないでしょうか。電子レンジは小型家電リサイクル法の対象品目となっており、日本の有用な資源として位置づけられています。そのため、正しい方法で処分することがとても大切です。
本記事では、小型家電リサイクル法について解説するとともに、電子レンジの処分方法や不用品回収業者を選ぶ際の注意点についてお伝えします。また、電子レンジを長持ちするためのポイントについても見ていきましょう。
電子レンジは小型家電リサイクル法の対象
小型家電リサイクル法とは、2013年4月に成立した法律で、正式には「使用済小型家電電子機器等の再資源化の促進に関する法律」と呼ばれています。この法律は、都市鉱山に埋もれた有用な資源をリサイクルすることが目的です。
小型家電に使われている金属には、鉄やアルミ、銅、レアメタル等があり、これらは再利用が可能です。一般社団法人小型家電リサイクル協会のホームページによると、日本においては、使用済みとなる小型家電が1年間に65万トンあり、そのうち有用な金属は28万トンもあるとされています。この有用な金属を金額にすると年間約844億円分にもなるため、資源の有効活用が重要視されています。
小型家電リサイクル法の対象品目は、「一般消費者が通常の生活で使用する家電のうち、効率的に収集運搬でき、再資源化が特に必要なもの」です。電子レンジは小型家電リサイクル法の対象品目となっています。
電子レンジの処分方法
電子レンジの処分方法には、行政で決まっている処分の流れに沿った捨て方や、リサイクルショップの活用等、さまざまな方法があります。行政や不用品回収業者等を利用して処分する場合は費用がかかりますが、リサイクルショップやフリマアプリを活用すると臨時収入を得ることができるでしょう。
ここでは、粗大ごみでの処分や処分場への持ち込み等、電子レンジの処分方法についてお伝えします。
粗大ごみで処分する
一般的な電子レンジの処分方法として、行政が行う粗大ごみ回収で処分する方法が挙げられます。行政の粗大ごみ回収を利用する場合は、粗大ごみ受付センターのホームページで処分方法を確認しましょう。電子レンジを粗大ごみとして回収している場合は、粗大ごみの回数券やシールを購入し、決められた日時までに指定された場所に電子レンジを運びます。
粗大ごみの回収は、回収日が指定されていたり、こちらの都合に合わせて日時が指定できたりと、行政によって異なります。不燃ごみとして回収するところもあるため、電子レンジを捨てる場合は、お住まいの処分ルールを確認するようにしましょう。
行政の処分場に持ち込み
処分方法として、回収以外に、行政の処分場まで自身で電子レンジを持ち込む方法があります。持ち込む場所は自治体の粗大ごみ受付センターですが、いつでも自由に持ち込めるわけではありません。自治体によっては直接持ち込めない場合もあるため、持ち込む日にちと場所を確認してから持ち込むようにしましょう。
また、自治体によって処分費用が異なります。10キロあたり「〇〇円」と粗大ごみの総重量で換算している場合や、持ち込み1回につき「〇〇円」と設定している場合等さまざまです。持ち込みの場合は無料としている自治体もあるため、処分費用を知りたい場合はお住まいの粗大ごみ受付センターに確認しましょう。
リサイクルショップで売る
比較的新しい年式のものや状態が良い電子レンジの場合は、リサイクルショップで売ることができるかもしれません。付属品や箱がそろっていると、高額で取引できる可能性もあるでしょう。リサイクルショップで販売する際は、ホコリや汚れをできる限り取り除き、なるべくきれいな状態で査定に出すのがポイントです。
ただし、故障していたり、年式が古かったりすると、買い取ってもらえないことがあります。業者によって見積もりが変わることもあるため、リサイクルショップで売りたい場合は、複数のリサイクルショップに見積もりを依頼し、査定額を比較するのがおすすめです。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者に依頼するのも方法のひとつです。不用品回収業者は、電子レンジ等の家電だけでなく家具等の処分も依頼できるため、一度に多くの粗大ごみを処分したい場合に便利でしょう。土日・休日に関わらず営業している業者が多く、分別や運び出しも行ってもらえるため、手間がかからないのが魅力です。即日対応をしている業者等、電子レンジを処分する時間がない方におすすめの捨て方でしょう。
ただし、不用品回収業者のなかには、自治体の許可を得ていないところがあります。処分を依頼した電子レンジが不法投棄されたり、高額請求をされたりすることがあるため、自治体の許可を得ていない業者は避けた方が無難です。
家電量販店で引き取ってもらう
家電量販店では、新しく電子レンジを購入する際に、古い電子レンジを下取りしているところがあります。電子レンジの買い替えをする場合は、家電量販店で下取りできるかを確認すると良いでしょう。
家電量販店のなかには、家電売り場で電子レンジの回収について確認すると、その場で回収してもらえる店もあるようです。土日・休日も営業していることが多いため、事前に確認して持ち込むのも処分方法のひとつでしょう。
ただし、無料で引き取ってもらえる場合と、料金が発生する場合があります。引き取ってもらうまえに、費用の有無について確認しましょう。
フリマアプリで販売する
フリマアプリで販売するのも一案です。普段からフリマアプリを利用して不用品を販売している等、梱包や発送に抵抗がない方におすすめの方法です。リサイクルショップより高値で売れる可能性もあるため、フリマアプリでの販売にチャレンジするのも良いかもしれません。
ただし、フリマアプリでは、売り手がついて初めて売ることができます。売れるまでは自宅で保管し続けなければならないため、あらかじめ出品期間を決めておくようにしましょう。なかなか売れない場合は、ほかの処分方法を検討したり、0円や数百円で販売したりといった対応が必要です。
電子レンジの不用品回収業者を選ぶポイント
捨てたいものがたくさんある場合、まとめて処分できる不用品回収業者の利用を検討している方もいるのではないでしょうか。ここでは、電子レンジの処分を不用品回収業者に依頼する場合のポイントについて見ていきましょう。
無許可の業者を選ばない
先ほどお伝えした通り、不用品回収業者のなかには、無許可で営業しているところもあります。不用品回収業者に依頼する場合は「一般破棄物収集運搬業許可」の提示があるかをチェックしましょう。不用品回収業者や自治体のホームページで確認できます。
無許可の業者を利用すると、高額請求をされたり、必要なものまで処分されそうになったりすることがあるようです。できる限り、信頼できる業者を利用するようにしましょう。
複数の業者に見積もりを依頼
電子レンジ等の不用品を不用品回収業者を通して処分する場合は、複数の業者に見積もりを依頼するのがおすすめです。料金の相場が把握でき、一番安い業者を利用できるため、処分にかかる費用を抑えられます。
なお、見積もりを依頼する際は、見積もり後にキャンセルができるか、見積書にあいまいな記載がないか等確認するようにしましょう。
電子レンジを長持ちさせるための注意点
電子レンジを長持ちさせるためには、こまめにお手入れをしたり、空焚きをしないようにしたりするのが大切です。長時間、連続で使用するのも避けた方が良いでしょう。ここでは、電子レンジを長持ちさせるための注意点についてお伝えします。
お手入れをする
電子レンジをこまめにお手入れするのも、長持ちさせるためのポイントです。食べ物の汁や油が飛び散ったまま、掃除をせずに使い続けると、使用時にその部分が高熱になり故障や発火の原因になります。
また、吸気口や排気口をこまめに掃除することも大切です。ホコリがたまると電子レンジに熱がこもってしまい、故障や不具合を起こすかもしれません。電子レンジを長持ちさせるためにも、取扱説明書を確認して正しいお手入れ方法を把握しておくとよいでしょう。
空焚きをしない
電子レンジのなかに何も入れずに運転させることを空焚きといいます。空焚きをすると、電子レンジのなかが食品を入れている時よりも加熱されるため、故障の原因になることがあります。
空焚きをしないことも、電子レンジを長持ちさせるコツといえるでしょう。
長時間の連続使用を避ける
電子レンジを長時間、連続で使用すると、電子レンジ本体が熱くなりすぎてしまい、劣化を早めやすくなります。温めたい食品が多い場合は、使用間隔をあけて使うようにしましょう。
また、ひとつの食品を必要以上に加熱しすぎる場合も、発火や発煙が起こる恐れがあります。東京消防庁のホームページによると、2022年に電子レンジによる火災が84件発生しており、10年前と比較して約3倍も火災件数が増加しているとされています。商品を必要以上に長い時間温めたり、アルミ等の調理不可の包装を加熱したりするといった間違った使い方による火災が多いようです。
電子レンジの使用による火災を避けるためにも、まずは取扱説明書で電子レンジの使い方を確認しましょう。食品を温める際はその場から離れず、こまめに加熱状況を見て異常がないか確認することが大切です。
まとめ
電子レンジを処分する場合は、自治体の決まりや正しい処分方法を把握するのがポイントです。一度にたくさんの不用品をまとめて処分したい時は、不用品回収業者を利用すると良いでしょう。ただし、自治体の許可を得た業者かを確認することが大切です。
電子レンジの処分方法にはさまざまなものがあるため、自分に合った処分方法を選択するようにしましょう。
執筆年月日:2024年9月
※(注記)内容は2024年9月時点の情報です。法律や制度は改正する場合があります。