30代で社長になれる20代、なれない20代
「バイパス型キャリアアップ」を考える

鈴木寛
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こんにちは鈴木寛です。

東大生の就活動向や「就活インテリジェンス」について書いた前回のコラムは、なかなかの反響があったようです。就活は、ある程度、決まり事のような勉強をしさえすれば成果の出る「受験ゲーム」とは異なります。大半の学生にとっては、さまざまな理不尽も含めて、複雑な社会システムに向き合い、自分の頭で考え、試練を切りぬける初めての経験でしょう。

では、就活は乗り切ったとして、若手ビジネスパーソンは中長期に渡り、どうキャリアデベロップメントをしていくべきなのか、こちらも関心も絶えないことでしょう。

なぜ、若くして頭角を現せるのか

これは私の誇りであり、ささやかな自慢ではありますが、「鈴木さんの教え子に、起業家やNPOの代表者として社会的に注目される方がなぜ数多くいるのか」と、しばしば尋ねられることがあります。実際、三十代で、最大手ネット企業のCOOに就任した若者や、インターンシップやクラウドファンディングを日本で仕掛けたNPOリーダーはじめ、出藍の誉に恵まれて、私は本当に幸せです。数年前に雑誌「AERA」で「日本を元気にする100人の若者」特集を組んだ時、そのうち16人が「すずかんゼミ」の関係者だったことには私も驚いてしまいました。

彼らは、なぜ若くして頭角を現すことができたのか? それほど知名度こそ無いものの、20代でベンチャー企業の責任者を務めた後、30代で大企業の部長・役員クラスに転出した人もいます。今回のコラムでは、政治家になる前からの歴代の教え子たちの活躍ぶりも振り返りながら、私なりの分析も交え、転職も含めた20、30代のキャリアアップの参考になればと思います。

まず大前提のお話。社会人として必要な見識、あるいはインテリジェンス能力については、以前のコラムでも書いた通り、「社会」「業界」「会社」という3つのコミュニティに慣れること、業界の歴史を知ること、そして、最初の3年ほどは5000時間、がむしゃらに働くことで実務能力が身に着いてきます(参照:第5回コラム)。とはいえ、ここで注意しなければならないのは、日々の修業に取り組む視座が必要だということです。漫然と忙しく働いているのでは、埋もれてしまいます。

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