2023年9月9日号

週刊ダイヤモンドの見どころ

清水理裕(ダイヤモンド編集部)

2023年09月01日掲載

「ChatGPT、仕事で使えない」と諦める前に!弁護士が教える士業の活用法

『週刊ダイヤモンド』9月9日号の第1特集は「コピペですぐに使える!ChatGPTプロンプト100選 職種別 業種別 部署別」です。「使えない」「分からない」と諦める前に、徹底的に実用性にこだわって集めたChatGPTプロンプト103個をチェックしましょう。ChatGPTは「うそをつく」「エビデンス(科学的根拠)不足」――。こういった問題の回避策も伝授します。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

ChatGPTの能力向上は日進月歩!
世界で3億人の仕事を奪う予測も

ChatGPTの台頭で、われわれの仕事は大きく変わろうとしている。

生成AI(人工知能)の能力向上は日進月歩だ。例えば2030年には、プロのライターを上回る文章力が備わるとの予測もある。

ホワイトカラーの仕事に革命的・破壊的な影響を与えることが確実視されているChatGPT Photo:SOPA Images/gettyimages

雇用に与える影響はすさまじい。米ゴールドマン・サックスによると、米国内の仕事の4分の1がAIに代替され、世界で3億人がフルタイムの仕事を奪われるという。

だが一方で、足元では「業務でうまく使えない」「思ったほど役に立たない」といった、あきらめの声が現場から聞こえるようになってきた。ChatGPTは現時点において、まだ発展途上にある技術。うまく使うには、こつがいるため挫折する人も増えているようだ。

「GPTなんて仕事に使えない」は早計
弁護士が教える正しい活用方法

「ChatGPTなんて信用できない。うその回答も多く、仕事には使えない」。

弁護士、税理士に限らず、こう考える士業の専門家は多いだろう。だが、その判断は早計だ。

AIで契約審査を行う「GVA assist」などを提供するGVA TECHの社長で弁護士の山本俊氏は、ChatGPTについて「想像力を補完し、当たりを付けるために使うものだ」と強調する。

医者に内科や外科があるように、弁護士にも専門がある。だが、弁護士は顧問先企業から未経験の分野や前例のない取引について相談をされた場合でも、想像力を駆使して解決策を模索しなければならない。社会には「弁護士なら法律のことは何でも知っている」という認識があり、未経験だからといって相談を断れば、「頼りない先生だ」と思われてしまう。

そんなときどうするかといえば、事務所にこもって過去の事例を調べたり、仮説を立てて顧問先企業にヒアリングしたりして、手間暇をかけて対応する。

しかし、これからはChatGPTに助けてもらえばいい。前出の山本弁護士は「未経験の分野の法的リスクについて仮説の構築を行うのは膨大な時間と頭を使うが、ChatGPTで"当たり"を付け、それについて深掘りしたり、ヒアリングしたりすれば、内容の濃い助言ができるし、時間も短縮できる」と指摘する。

もちろん、ChatGPTの活用に悩むのは士業の専門家だけではない。業界ごとに仕事の仕方には違いがあり、業務改善のためのプロンプトの作法が異なってくるのは当然のことだ。本特集では、コンサル、不動産、商社など業種別に現場で使えるプロンプトも解説していく。

仕事の現場で役に立つ!
独自性高いプロンプト集

『週刊ダイヤモンド』9月9号の第1特集は「コピペですぐに使える!ChatGPTプロンプト100選 職種別 業種別 部署別」です。

生成AIの代表格、ChatGPTは世界的なブームとなり、関連ニュースを目にしない日はありません。この波に乗って、国内でも解説本やChatGPTを特集として取り上げる雑誌が山のように出ています。

ですが、仕事の現場で役に立つことに徹底的にこだわり、職種別・業種別・部署別にプロンプトを100個以上も集めたのは本誌だけ。ChatGPTを活用し、超楽ちんに正しく仕事を効率化する方法として、実際に企業や士業の現場で結果を出しているプロンプトの現物を「まんま」使うことは有効です。その独自性・実用性を手に取って、ご確認いただければ幸いです。

全103個のプロンプトでは主要業種をカバーしたほか、弁護士・税理士・公認会計士など7士業に加え、医師・薬剤師も網羅しました。

ChatGPTに全然触れたことのない初心者の方も、ご安心ください。初級編として、分かりやすい使い方マニュアルを用意しました。また、ChatGPTを巡る最新動向にも触れています。

一冊丸ごと、それぞれの職場でChatGPTを使いこなせるように工夫した本誌。業務改善や時短でフル活用するための、価値ある情報が満載です。

今週の週刊ダイヤモンド2024年12月21日号[990円]

最新号表紙

特集銀行&信金・信組 最新序列2025

本格的な金利上昇が始まって、間もなく1年。銀行の事業環境は一変した。企業や個人への貸し出しで利益を追求する一方、預金獲得も進めなければならない。投資家や金融当局からは、 政策保有株式について厳しい目が向けられている。さらに足元では、国内金利上昇による、有価証券の含み損増大リスクも浮上している。金利上昇による良しあしがはっきりと出始めた今、銀行の本業力はこれまで以上に問われている。そこで銀行103行と254の信用金庫、132の信用組合の財務データを徹底検証。金利上昇時代を生きる銀行&信金・信組の内情に迫った。

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記者の目

  • 編集部 永吉泰貴

    バッティングは上達

    最近、バッティングセンターにはまっています。息をするように26回利用券を消費してきた日々のおかげか、気が付けば打球飛距離が伸び、スイングスピードも速くなっているのを実感します。
    片や、なぜか伸びないのが原稿の執筆スピード。記者1年目の頃からあまり向上していない気がします。さすがにバッティングセンターよりも時間を費やしてきたはずですが、この違いは何なのか。
    ChatGPTに聞いたところ、「面白い対比ですね」とちゃかされた後、「原稿は単に速く書けばいいのではありません。読者を意識した書き方など、スピードと質のバランスが重要です」と正論で𠮟られました。読者を第一に考えて書き上げた銀行特集、ぜひご笑覧ください。

  • 副編集長 臼井真粧美

    郵便局の窓口の面倒な人

    郵便局窓口に銀行関係の手続きで訪れた先日、マネーローンダリング防止などを目的に、職業や取引目的の申告を求められました。
    その内容が年収などにも及んでボリューミー。ここに至るまでの手続きで窓口側のスムーズさが欠けていたのもあって、「時間がかかって面倒だなあ」という態度を表に出してしまいました。
    窓口の女性はそんな態度、慣れたものなのか、ニコニコ。
    なんだよと思いながら手続きの最終段階に入ったとき、持参すべき書類がそろっていないことが判明。「うわ、時間を無駄にさせている面倒な人は私の方か」と申し訳なくなりながら窓口の女性を見ると、変わらずニコニコ。
    笑顔に救われながら、そそくさと帰りました。

最新号の案内2024年12月21日号

表紙

特集銀行&信金・信組 最新序列2025

本格的な金利上昇が始まって、間もなく1年。銀行の事業環境は一変した。企業や個人への貸し出しで利益を追求する一方、預金獲得も進めなければならない。投資家や金融当局からは、 政策保有株式について厳しい目が向けられている。さらに足元では、国内金…

特集2金融人事コンフィデンシャル

毎年12月、銀行員は落ち着きをなくす。それは首脳人事が発表されるからだ。誰がトップに就くかによって、末端の銀行員であっても出世とキャリアは大きく影響を受ける。そこで3メガバンクと地方銀行の最新の首脳人事を探った。

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