中高年のウツや不安障害の裏に「40歳の壁」...直面しても悲観しなくていい理由

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中高年のウツや不安障害の裏に「40歳の壁」...直面しても悲観しなくていい理由写真はイメージです Photo:PIXTA

社会に出てから脇目も振らず走り続け、たどり着いた不惑の四十路。しかし、いざその年齢を迎えても惑いの真っ只中にいる、なんて人も多いはず。そうしてぶつかった40歳の壁を乗り越えるには、いったいどんな武器が必要なのか。本稿は尾石晴『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。

30代後半〜50代が陥る
ミッドライフクライシス

「ミッドライフクライシス」という言葉を聞いたことがありますか?中年期特有の心理的危機、中高年が陥る鬱病や不安障害のことで、30代後半〜50代にかけて陥りやすいといわれています。

人生の中盤まで来ると、周りの評価や社会の基準から、「自分はどれくらいのレベルなのか」がなんとなく見えてくる。「自分の人生、これでいいのかな......」と迷い始める時期です。

・このまま定年まで働き続けられるか不安になってきた(雇用不安)。
・ろくな経験や資格、職歴を持っていない気がする(スキル不足不安)。
・最近、筋力や体力の衰えを感じる(健康不安)。
・子どもが小学生になり、あと10年ほどしか一緒にいられないと思うと寂しい(子離れ不安)。
・白髪が目立つようになって、自分の容姿の衰えに萎える(老化不安)。

キャリアの方向性を見失い、突然資格を取ってみたり、何かを変えたくなって思い切って物を整理してみたり。体力の衰えから、毎日の子どもの宿題の丸つけや忘れ物チェック、習い事の送迎がきつかったり、疲れを癒やすのはだらだらスマホだったり。

女性の場合は、仕事、家庭、子どもの年齢や人数、容姿の変化、老後の見通しなど、気になる要素が複雑に絡み合っています。それぞれに対応しようとすると、やることが多すぎるため、ジタバタしがちです。

男性の場合は、仕事では「このままだと、この辺りに着地しそうだな」と先が見えて行き詰まりを感じたり、体力の衰えから男性らしさを失う不安に駆られたりします。その結果、急に転職や起業をしたり、アウトドアに目覚めてキャンプ用品を一気にそろえたり、筋トレに励んだりしがちです。

この「中年の危機」は、心理学者エリクソンの「心理社会的発達理論」で説明することができます。「人生には何度か壁が出現する。それを越えることで、心理的に成長していく」という考え方です。

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