中国半導体大手・紫光が経営破綻で日本完全撤退でも全然「死にそうにない」理由
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債務問題を抱えて経営破綻した中国の半導体最大手グループ、紫光集団。日本の「戦略拠点」も姿を消し、技術流出を懸念していた日本の政府関係筋はほっと胸をなで下ろしているが......。(ダイヤモンド編集部 杉本りうこ)
中国のメモリー国産化を担う
国策企業が債務危機で破綻
"疑惑の拠点"は人知れず姿を消した。JR山手線の田町駅から浜側に向かった、芝浦エリアにあるオフィスビル。そこに入居していたIDTなる企業が今年2月末、清算となっていたのだ。
この企業の名前を目にしてぴんときた人は、かなりの半導体業界通だろう。IDTは中国のハイテクコングロマリット、紫光集団(ユニグループ)の傘下企業である。2019年12月に日本に設立された。元エルピーダメモリ社長の坂本幸雄氏がCEO(最高経営責任者)を務め、データを一時記憶する半導体のDRAMを設計・開発することが事業内容だった。
このIDTの活動に強い疑念と警戒心を抱いていたのが、自民党や官邸などで経済安全保障関連の政策に関わる人々だ。
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