JR東日本に関西の大林組が食い込めた事情、清水建設110年前の悔恨【鉄道・電力・ガスとゼネコン】
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ゼネコンにとって重要顧客が多いインフラ業界は、とりわけ地縁をベースにした結び付きが色濃い。そんな中で関西系の大林組は、JR東日本に食い込んでいて、最新の大型案件にも食らい付いている。特集『ゼネコン 地縁・血縁・腐れ縁』(全15回)の#3では、ゼネコンと鉄道・電力・ガス会社との関係に迫る。(ダイヤモンド編集部 松野友美)
関西出身の大林組が
なぜJR東日本に食い込めたのか
インフラ業界は地域との結び付きが強い。地方財界の中心に地元の電力、ガス、鉄道の企業がよく名を連ねているのもその表れだ。
インフラ投資は地元への投資につながるものが多い。地元企業は地縁を生かしながら、プライドを懸けて勝負してくる。故にインフラ企業から受注しやすいという側面がある。全国区の企業であっても、そうした地縁などが漂ったりする。
それでいえば旧日本国有鉄道(国鉄)をエリアで分割して民営化されたJRの場合、在京のゼネコンが東日本旅客鉄道(JR東日本)を囲い込んでいそうなものだ。しかし、ここに関西出身の大林組がしっかりと食い込んでいる。
なぜ大林組は食い込めたのか。
きっかけは110年前の明治時代にまでさかのぼり、「清水の営業戦略の大失敗によるもの」と清水建設OBは言う。
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