米中間選挙前哨戦を支配した「分断扇動」、経済政策が理解されない深刻度

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米議事堂Photo:PIXTA

バージニア州知事選で浮き彫り
人種差別主義の浸透

来年の米議会中間選挙の前哨戦とされた11月2日のバージニア州知事選は、共和党候補が競り勝ち、同日行われたニュージャージー州知事選では民主党候補が当選したものの、ごく僅差での辛勝だった。

もともと両州は民主党優位の州だった。バイデン政権、民主党にとっての衝撃はかなり大きい。

今回の結果は、中間選挙とさらに2024年の次期大統領選挙での「トランプ復活」の機運を強めるものになった。

ニューヨーク・タイムズ紙は、4日付の編集委員会名の記事で、バージニアの選挙結果について、「これは民主党にとっての単なる警告射撃にとどまらない」「趨勢を見誤れば極めて危険なことになる」とした上で、民主党がこの間推し進めてきたリベラル寄りの政策から距離を置き、「穏健」な政策に立ち戻るよう強く求めた。

リベラルをもって自認するタイムズ紙があえてこのように書くからには相当の深謀遠慮があったはずだ。米国の場合、事態がかなり深刻と思われるのは、より巧妙で系統的な人種差別主義が選挙を通じて広まり、リベラルと保守の間の分断がさらに広がろうとしていることだ。

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