日立・ソニーvs負け組電機4社の明暗分けた「設備年齢」とは?歴代社長の通信簿も公開
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1990年代まで一世を風靡していた日本の総合電機メーカーは、リーマンショック時に全社が沈没した。だがその後、電機6社(日立製作所、パナソニック、ソニーグループ、東芝、三菱電機、シャープ)の二極化が鮮明になっている。特集『日立 最強グループの真贋』(全12回)の#10では、独自指標の「設備年齢」を用いて電機6社の明暗を分けた理由を解説するとともに、歴代経営者の通信簿も大公開する。(ダイヤモンド編集部副編集長 浅島亮子)
日立7873億円、パナ1.5兆円の巨額赤字
日の丸電機「壊滅」から「二極化」へ
日本の電機産業にとって、この20年間は生死をさまよう激動の歴史だった。
2008年秋のリーマンショックが、国内電機メーカーを直撃。09年3月期に、日立製作所は国内製造業史上最大となる7873億円の最終赤字に転落した。三菱電機を除いて、東芝、パナソニック、シャープなど大手電機メーカーもそろって巨額赤字を計上し、大げさではなく国内製造業が壊滅的危機に陥った瞬間だった。
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その後も12年3月期と13年3月期に、パナソニックが2期合計で1.5兆円の巨額赤字に転落。液晶工場への過大投資の付けで債務超過に陥ったシャープは、台湾・鴻海精密工業(ホンハイ)傘下で再建を図ることになった。
そして直近では、電機6社の優勝劣敗が鮮明になっている。
21年3月期には、ソニーグループは最終利益1兆1717億円、日立は最終利益5016億円となり、そろって過去最高を更新した。
両社が気を吐く一方で、パナソニックは業績の足踏みが続いており、長期低落傾向に歯止めがかからない。東芝に至っては、短期政権が続き長い経営混乱から抜け出す糸口すら見えない。
電機業界の優等生といわれてきた三菱電機も不祥事に揺れている。鉄道車両などの検査不正で前社長が引責辞任。労務問題も抱え、創業100周年のお祝いムードは完全に吹き飛んだ。
激動の20年を経て、電機6社の明暗を分けたものは何だったのか。ここからは、「設備年齢」という独自指標を用いて競争力を分けた理由を検証するとともに、電機6社の「歴代経営者の通信簿」も大公開する。
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