マンションはついに「売り時」、不動産バブルが潮時といえる理由
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マンションの「売り時」「買い時」というテーマはいつも、悩ましい。だが、日本銀行による金融緩和が長期化するも、物価目標が達成されない中、コロナ禍で都心の家賃相場が低迷している。となれば、不動産価格急落の「Xデー」に備えるべき状況が近づいていると考えるべきではないだろうか。(スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント 沖 有人)
今、売却した人は割高で大成功
戸建ても竣工前に売れてしまう
コロナショックで経済的な大打撃はあったものの、不動産価格は大幅に高騰している。こうした不動産インフレが起こると、「今は買い時か?」「今は売り時か?」の議論が盛んになる。高騰はいつまでも続かない。だからこそ、潮目の変わるタイミングはとても重要になってくる。
先日、相談を受けていた方が、新築マンションの契約申し込みをし、現在の自宅を相場よりも高く売ることに成功した。相場が高騰している中、割安な価格で販売中だった新築マンションの申し込みが急増していることや、中古マンションが高値で飛ぶように売れていく様を見て決断したということだ。今でも絶妙なタイミングでの英断だったと思う。相場は高いが、買うときは割安に、売るときは割高に取引することはいつでもできるものだ。
マンション価格の高騰は、中古価格の値上がりが顕著で、1年前と比較して1〜2割上がっている。その主たる要因は金融緩和だが、それは後述する。加えて、巣ごもり時間が長く、リモートワークとリモート授業が多いために、「もう1部屋需要」が明確であることで家を探している人が増えている。需要が急増しても供給は急には増やせないため、在庫が急速に減少しているのだ。
その結果、新築マンションは期を追うごとに値上がりするという、これまでにないことが起きている。通常、1期目に売り出されるものが人気住戸で、期が進むほど不人気住戸が残り、最後は値引きを行うのが常であったことを考えると、今の需要過多ぶりがよく分かる。
戸建てでも同じことが起きている。新築分譲戸建ては売れ行きが良過ぎて、値下げ幅が大幅に縮小し、着工直後に売り出されるものの、竣工するまでに売れてしまうことが多い。
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