みずほに「メガバンク失格」の烙印、3度目のシステム障害の元凶とは
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みずほ銀行が大規模なシステム障害を再発した。メガバンクとしてあるまじき同じ失敗を繰り返すみずほは、収益力で3番手という現状からの脱却が一層困難になった。歴史を振り返ると、システム障害の「元凶」はユニゾ問題と通底する旧行問題だった。特集『地銀転落 メガ銀終焉 銀行複合危機』(全10回)の#8では、みずほの現状につながる過去の呪縛を解説する。(ダイヤモンド編集部 田上貴大)
みずほ銀行の3度目の大規模なシステム障害
過ちの元凶はユニゾと同じ「旧行問題」
なぜデータ処理が多い月末に、わざわざ臨時のデータ移行作業をぶち込んだのか。なぜ約2週間という短期間に4回ものシステム障害が起きたのか。そしてなぜ、メガバンクの中でみずほだけが大規模なシステム障害を繰り返すのか――。
あってはならない3度目の大規模なシステム障害を起こしたみずほ銀行は、あまりにも多くの「なぜ」を私たちに抱かせた。
特に不可解なのが、みずほが全国規模の障害を再発し続けているという事実だ。仕掛けられた時限爆弾のごとく、みずほのシステムは約10年ごとに"爆発"を繰り返してきた。
今回のシステム障害を経て、みずほ銀の藤原弘治頭取は「みずほ固有の問題がないか、もう一度点検する必要がある」と腹をくくった。「何も理解していない」と内部からも批判の声が上がるシステム部隊の再構築や、2019年から稼働している新勘定系システム「MINORI」の運用の見直しは必須だろう。
もしくは、もっと別の問題が残っているかもしれない。
時計の針を巻き戻すと、過去のシステム障害におけるみずほ固有の問題は、確かにあった。結果として、3メガバンクで3番手というみずほの落日を決定付けることになった、「旧行問題」の存在だ。
2度のシステム障害を間近に見てきたみずほOBは、旧行問題に触れつつ、過去2度のトラブルの元凶をはっきりと証言する。「あれは明らかな人災だった」――。
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