相続炎上「7つの火種」実例で見る回避策!内縁の妻、共有不動産、同性パートナー...
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内縁関係、分けにくい不動産、同性パートナー、認知症の親......、家族の形や事情が多様化している分、相続の在り方も多様化している。特集『夫婦の相続』(全13回)の#12は、相続を家族が憎み合う争族に発展させないために、相続で争いの火種になりがちなケースと争いを防ぐための対策を具体的に解説する。前回の#11では、一般的によくある「争族」事例と回避策を紹介した。#12では、家族形態の多様化や、高齢化によって生じている、これまであまり見られなかった「争族」の事例とその回避策を見て行こう。(ダイヤモンド編集部 野村聖子、山出暁子、取材協力/相続実務士R・夢相続代表取締役 曽根惠子、監修/税理士・弓家田良彦)
【争族の火種1】
子どもが遠方で相続について話したことがない
坂本ふみさん(仮名・75歳)は、80代の夫と暮らしていたが、1カ月前、夫が心臓まひで他界。遺産は評価額1000万円の自宅と、預貯金1500万円だった。
3人の子どもたちは遠方に住んでおり、これまで家や相続について一度も話したことはなかったが、仲が良かった子どもたちのこと。お互い円満に話してくれるものだと、高をくくっていた。
しかし「自宅は私が住むから、預貯金を3人で500万円ずつ分けて」と子どもたちに切り出したところ、真ん中である次男が血相を変えて「兄貴はおやじに家の頭金をもらっていたし、○しろまる(妹)は留学しただろ?遺産は俺が多くもらうべきだ!」と主張。もちろん他の2人は納得せず、自分の取り分はもらうと譲らない。
「あんなに仲がよかった子どもたちが、こんな風に争うなんて......」。ショックを受けた坂本さんは体調を崩し、寝込んでしまった。
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