【大林組・人事解明】談合問題でトップ辞任が続く中での「抜擢」の条件
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ゼネコン最大手の大林組は、2018年に社長が交代した。前回と同じ、談合事件が発覚したタイミングだった。創業家の大林剛郎氏を会長に据えたまま、次なる社長が選ばれた。このトップ人事を含め、幹部人事には会社の方向性が分かりやすく表れている。特集『ゼネコンの呪縛』(全20回)の#2では、大林組の幹部人事を解明する。(ダイヤモンド編集部 松野友美)
前社長も前々社長も
談合事件で辞任
ゼネコン最大手である大林組では、白石達前社長(現相談役)、その1代前の故脇村典夫元社長共に、談合発覚のタイミングで辞任した。
2007年に大阪府枚方市の清掃工場建設の談合が発覚し、脇村元社長は引責辞任。17年末にリニア中央新幹線の建設工事における談合関与で捜査を受けるや、18年初に白石前社長が退いた。
二つの談合事件では、幹部や社員が逮捕されたり、裁判で有罪判決が下ったりした。両社長とも、事件に直接は関係していなかったが、責任が問われた。リニア談合事件の当事者だった土屋幸三郎副社長(当時、現嘱託社員)は降格した。
談合発覚のタイミングのトップ辞任が続く中、次なるトップは新しい方向性を示し、導く存在でなければならなかった。また、この間に創業家のポジションも変化していた。
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