相続でいちばんモメる「遺産の分け前」決め、4つの分割方法から選べ

ダイヤモンド編集部
有料会員限定
記事をクリップ
URLをコピー
記事を印刷
Xでシェア
Facebookでシェア
はてなブックマークでシェア
LINEでシェア
noteでシェア
家族を困らせない相続第7回Photo:smartboy10/gettyimages

遺言書がない場合は、法定相続人による「遺産の分け前」決めを行うが、ここからが「争族」になりやすい。2020年1月5日(日)まで全18回でお届けする特集「家族を困らせない相続」の第7回は、この「遺産分割協議」、そして「遺産分割協議書」について解説する。(監修/弓家田良彦〈税理士法人弓家田・富山事務所代表社員〉)

「週刊ダイヤモンド」2019年8月10日・17日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数字など情報は雑誌掲載時のもの

遺産分割というフェーズは
「争族」と化す可能性が最も高い

「遺言書」が残されており、無事に家族の手に渡り、そして法的にも内容的にも遺言に問題がなければ、その遺言書通りに遺産分割を行うことができる。

遺言書Photo:iStock/gettyimages

しかし、遺言書がなければ、法定相続人同士による遺産分割の話し合いが必要となる。これを「遺産分割協議」と呼ぶ。相続が「争族」と化す可能性が最も高いフェーズだ。

法律によって定められている「法定相続分」通りに分割ができればスムーズだが、そうは問屋が卸さない。単純に分割できない種類の遺産もあれば、個々人の希望や思惑も異なる。そのため、なかなか法定相続分通りに分割できない事態が起こり得るものと心得よう。

その場合に必要となるのが話し合い。法定相続人同士が、遺産分割協議にて妥協ラインを探るわけだ。この「家族会議」で全員の同意を得られれば、「遺産分割協議書」を作成して内容を確認した上で実印を押し、晴れて協議成立となる。

しかし、問題は「相続人全員の同意」が必要となることだ。一人でも異を唱えると、協議が不成立に終わる。

つまりは相続が争族になってしまうわけだが、たいていは協議自体が棚上げとなるか、家庭裁判所に「遺産分割調停」の申し立てをすることとなる。そのため、いかに遺産分割協議で相続人全員の同意を得られる分け方を模索するかが、一連の相続手続きを終えるためのカギとなる。

記事一覧

予告編

相続は誰もが直面するから「後悔しない」「得をする」準備が大事

2019年12月23日

第1回

「争族」あるある6事例の回避策、前妻の子供にはどう対応?

2019年12月23日

第2回

「相続税対策の失敗」あるある6事例、妻名義のへそくりはどう対策?

2019年12月23日

第3回

相続に必要な手続き、「親の死から10カ月」でやるべき9のこと

2019年12月24日

第4回

親の死後に「やるべきこと」、生前から要準備の63項目リスト

2019年12月25日

第5回

親の財産を誰がどれだけ受け継ぐ?相続人の範囲と優先順位早わかり

2019年12月26日

第6回

相続財産はいくらに?主な遺産13種類と評価額計算法、記入リスト付き

2019年12月26日

第7回

相続でいちばんモメる「遺産の分け前」決め、4つの分割方法から選べ

2019年12月27日

第8回

「遺言書」の正しい知識が、争族を防ぐ最強の切り札になる!

2019年12月28日

第10回

「同性カップル相続」の悲惨な実態、財産を守る方法はあるのか

2019年12月29日

第11回

相続税の申告・納付のしかたを伝授!恐怖の税務調査の「裏側」も解説

2019年12月29日

第12回

相続税の計算を自分でやるなら「6つの手順」と全体の流れを押さえる

2019年12月30日

第13回

相続法「2018年の大改正」、知らないと危ない"落とし穴"とは?

2019年12月31日

第14回

相続法「7つの改正ポイント」を詳細解説!損をしたくない人は必見

2020年1月1日

第15回

相続税の「節税テク」を伝授!知る人だけが得をする3大原則とは

2020年1月2日

第16回

不動産相続の注意点を税理士が解説!首都・関西圏の路線価マップ付き

2020年1月3日

第17回

「相続トラブルのタネ30」、一つでも該当したら早急に対策を!

2020年1月4日

第18回

相続で伝えるべきお金のこと、介護や死後の希望【書き込みシート付き】

2020年1月5日

あなたにおすすめ

特集

アクセスランキング

  • 最新
  • 昨日
  • 週間
  • 会員

最新記事

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /