ラグビー「プロ化」成功の鍵が、サッカー・バスケとの比較で見えた
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ラグビーがプロリーグ設立を目指すなら、入場者数と収入の拡大が必須になる。1チームの人数が多く、採算面で不利なだけに、デジタル戦略構築も急務だ。特集「熱狂!ラグビー ビジネス・人脈・W杯」(全10回)の第4回では、Jリーグ、Bリーグと収益構造や戦略を比較しながら、プロ化に向けた課題を考える。(「週刊ダイヤモンド」2019年8月31日号を基に再編集。肩書や数字などは当時のもの)
チームの人数が多く
採算が取りにくいラグビー
プロリーグ設立に向けて、ラグビー界もようやく走りだした。
当然のことだが、プロ化するからには、それなりの採算が取れなければ意味がない。そのためには、まず何といっても多くの人に見に来てもらうことが第一である。
その点で、ラグビーの観客動員の現状ははなはだ心もとない。下図を見てほしい。ラグビーのトップリーグの入場者数と、プロ化で先行するプロ野球、サッカーのJリーグ、バスケットボールのBリーグを比較してみた。
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プロリーグの歴史が最も古いプロ野球の2018年の入場者数は、セパ両リーグ合わせて2500万人を超える。1球団当たりの年間試合数が143と多く、球場の収容人数も3万〜4万人台ということもあり、かなりの入場者数を集めることができている。
Jリーグも18年の入場者数は1000万人の大台を超えた。16年に発足したBリーグの18〜19年のシーズンの入場者数は約259万人だ。
一方、トップリーグの入場者数は、18〜19年のシーズンで46万人弱。競技の特性もあり、年間の試合数も上記のスポーツに比べて限られるというハンディがあるにせよ、少ない。
もともと、ラグビーはチームの維持に経費がかかる。プレーする上で15人が必要。そのため、1チーム当たり最低40人前後の選手を確保しなければならず、スタッフを含めると1チーム当たりの平均的な維持費は年間15億円前後となる。プレーする上での人数が少ない他の競技に比べて不利である。
リーグ以外の日本代表の試合の入場料収入、スポンサー収入、放映権料収入を含めた競技の売り上げも、プロ化が遅れたラグビーは少ない。
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