GAFAの収益力に中国企業が到底敵わない理由、「PLの3項目」で分析
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全7回で、世界トップクラスの海外企業の英語決算書を読み解いて深い話ができるようになろうというこの特集。第1〜3回は「GAFA」「BAT」と呼ばれる米国と中国のIT巨人を題材に、「財務3表」のエッセンスをお届けします。この第1回のテーマは損益計算書(PL)です。第2回は貸借対照表(BS)、第3回はキャッシュフロー計算書(CF)を扱います。(ダイヤモンド編集部副編集長 鈴木崇久)
米中IT企業の決算書で読み解く
ビジネス覇権国家はどっち?
今、米国と中国が世界の覇権争いを繰り広げています。第1次世界大戦から約100年にわたって米国が守り続けてきた覇権国家の地位を中国が脅かす。そんなシナリオが現実味を帯び始め、米国が本気モードに入りました。
では、ビジネスの世界ではどうなっているのでしょうか? やっぱり米国企業の覇権を中国企業が揺るがす事態に陥っているのでしょうか? 数字で確かめたことがある人はあまり多くないかもしれません。
そこで、ここでは米中両国の基幹産業であるIT業界から各国代表に登場してもらい、確かめてみましょう。
米国代表はGoogle(グーグル)、Apple(アップル)、Facebook(フェイスブック)、Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)の4社。社名の頭文字を取って「GAFA」とも呼ばれますね。
一方、中国代表はBaidu(バイドゥ、百度)、Alibaba Group Holding(アリババ集団、阿里巴巴集団)、Tencent Holdings(テンセントホールディングス、騰訊控股)の3社です。こちらも3社をひとくくりにした「BAT」という呼び名があります。
BaiduはGoogleのようなインターネット検索サービスを展開し、AlibabaはAmazonのようにオンラインショッピングができる巨大なマーケットプレイスを運営。Tencentは「WeChat(ウィーチャット)」など、Facebookのようにソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を提供しています。
では、この世界的に有名な企業が公開している決算書の数字を確認しながら、ビジネス覇権国家はどちらなのかを見ていきましょう。読み進めていくうちに、日本と海外のどちらでも通用する決算書のエッセンスも身に付いているはずです。
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