-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
リーダーシップコーチとして仕事をしていると、上司からのネガティブフィードバックがほしいというクライアントの声を聞くことがよくある。仕事の質を高め、結果を出し、キャリアの幅を広げていくために、自分自身の至らない点や改善すべき点を指摘してもらいたいというのだ。
だが、いざ実際に上司に持ちかけてみると、断られたり、言葉を濁されたり、先延ばしにされたりする。ここを改善しなさいと、目を見て正直に話してくれる上司など滅多にいるものではない。
困ったものだが、やむをえない面もある。ネガティブなことを伝えるのには、リスクが伴うからである。どのようなリスクがあるかについては、私の同僚であるボダ・グループ マネージングパートナーのジェニファー・ポーターが「心地よい組織の中で、上司や同僚に耳の痛いことをどのように伝えるか[注1]」(未訳)という記事で紹介している。
具体的には、相手の感情を傷つける、プロフェッショナルらしいスマートさが損なわれる(状況を混乱させる)、ネガティブフィードバックを与えてくれるロールモデルがいない、言われた側が感情を爆発させるおそれがある、職場の友好的な雰囲気が損なわれる、といったものがある。
同様の点は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校教授のナオミ・アイゼンバーガーと同校のマシュー・リーバーマン、そしてパデュー大学教授のキプリング・ウィリアムズが行った別の調査[注2]でも明らかにされている。
彼らによると、否定的なフィードバックは相手に社会的排斥の一つの形態と受け取られてしまうことがある(「あなたは、私が駄目な人間でここにはふさわしくない、と言うのですね」などが、よくありがちな受け止め方だ)。言われた側に心理面のみならず、肉体面でもダメージを与える可能性があることも指摘されている。
部下を傷つけたり、感情を爆発させたり、やる気を失わせたり、ひどい場合は仕返しされたりするかもしれない。あえてそんなリスクを取ろうとするマネジャーは、そうそういるものではない。
講演家、ファシリテーターであり、コミュニケーションとプレゼンテーションスキルのコーチでもある。デューク大学フュークアスクール・オブ・ビジネスでリーダーシップコミュニケーションを教え、ペンシルバニア大学ウォートンスクール、コロンビア・ビジネススクールのウィメン・イン・リーダーシップ・プログラム、北京大学の国際MBAプログラムで教鞭を執る。著書にOvercoming Overthinking ,Indie Books International, 2019.(未訳)やベストセラーのGo to Help, Panoma Press, 2022.(未訳)がある。
-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷