Xcode Cloudの利用開始
Xcode Cloudは、Xcodeに組み込まれた継続的インテグレーションおよびデリバリーサービスで、Appleデベロッパのために設計されたものです。利用要件、利用を始めるためのツール、サブスクリプションの管理について紹介します。
ワークフローの設定
Xcode Cloudを使用するには、Xcode 15.0以降と、Apple Developer Programのメンバーシップが必要です。まず、Xcodeでワークフローを設定して開始します。ワークフローの設定は、Account Holder、Admin、またはApp Managerが行えます。App Store Connectでアプリレコード作成のアクセス権を付与されているDeveloperまたはMarketingの役割を持つチームメンバーが設定することもできます。役割についての詳細をご確認ください。毎月25時間のコンピューティング時間を無料でご利用いただけます。
サブスクリプションの管理
ワークフローを設定すると、Apple Developer ProgramメンバーシップのAccount Holderは、iPhoneおよびiPadのApple Developerアプリの「アカウント」タブでサブスクリプションに登録し、追加のコンピューティング時間を利用できるようになります。サブスクリプションプランの価格は米ドル、または現地通貨(利用可能な場合)で設定されています。
サブスクリプションプラン
25コンピューティング時間/月
Apple Developer Programメンバーシップに含まれる
100コンピューティング時間/月
49.99米ドル/月
250コンピューティング時間/月
99.99米ドル/月
1000コンピューティング時間/月
399.99米ドル/月
10000コンピューティング時間/月
3999.99米ドル/月
Account Holderは、サブスクリプションをいつでも開始、アップグレード、またはダウングレードできます。サブスクリプションをアップグレードまたはダウングレードすると、以下のように処理されます。
- サブスクリプションをアップグレードすると、新しい請求期間が開始し、新しいプランの利用をすぐに始めることができます。利用可能な時間数は0にリセットされ、新しいサブスクリプションに応じたコンピューティング時間数に置き換えられます。
- サブスクリプションをダウングレードした場合でも、その時点での請求期間中はダウングレード前のプランを継続して使用できます。
- 有料サブスクリプションをキャンセルした場合、その時点での請求期間中はそのプランで利用可能な時間数を利用できますが、以降は、1か月25時間のコンピューティング時間となります。
- 有料サブスクリプションのキャンセル後にXcode Cloudの利用を停止した場合は、プロダクト、ワークフロー、ビルドを含むすべてのデータにアクセスできなくなり、復元もできなくなります。この処理には数時間かかる場合もあります。Xcode Cloudからすべてのサービスの接続を完全に解除する方法について詳しく
未使用のコンピューティング時間を翌月に持ち越すことはできないことにご注意ください。
コンピューティング時間
コンピューティング時間とは、アプリのビルドや自動テストの実行など、クラウドで特定のタスクの実行に費やす時間数(1時間単位)のことです。たとえば、12分間のテストを5回実行する場合は、1コンピューティング時間に相当します。Xcode Cloudでは、分析、アーカイブ、ビルドといったほかのアクションとテストが並列実行されるため、すばやくテスト結果が得られます。
チーム全体でのコンピューティング時間の使用状況は、App Store ConnectおよびApple Developerアプリで追跡できます。Xcode Cloudの使用状況データの確認方法について詳しく