ここまで描き込まなくても誰も文句は言わねぇよな〜、とは思いつつ、やっぱり描けば描くほどそれらしくなってくるので、時間の許す限りがんばってみました。それでもちょっと分かっている人が見れば、ごまかしまくっているのは一目瞭然です。施された彫刻の数は五百余り、そのそれぞれに出典があって、工匠がいて、創意工夫が見られます。昔の人は偉かった。省略されちゃった人、ごめんなさい。
これにて世界遺産ペーパークラフトはおしまい。「建築物?ぜんぜん問題ないっすよ。」と安請け合いしたのはいいものの、1年で18点というボリュームは当初かなりプレッシャーでした。建築知識のなさを武器に、丸いモノでも真四角に、難しいところは見なかったフリをして、なんとか切り抜けた1年でした。人が作ったものを紙で再構築する作業は、思いもかけなかった発見の連続です。なんでこの柱が必要なのか、この屋根の丸みはどうやって支えられているのか、見ているだけではわからない先人の知恵を、実際に手を動かすことによって実感できたような気がします。