(助成期間:2025年4月1日〜2026年3月31日)
(大学名等および役職は申請時のもの)
研究課題 | 大学名等 | 役職 | 氏名 | |
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1 | 切断流れモードを活用したMRダンパの革新的性能向上 | 芝浦工業大学 | 教授 | 安孫子 聡子 |
研究要約
本研究の目的は機能性流体の一つでありMR流体の切断流れモードを活用した可変ダンパの性能向上の実現である。従来の流れモード(圧力流れモード、せん断流れモード、スクイーズ流れモード)とは異なる申請者らが明らかにした流れモードを活用したダイナミックレンジの大きな可変ダンパの設計・開発を行う。
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2 | 傾斜組成単・双結晶を用いた自動車用アルミニウム合金の時効析出に及ぼす組織因子の影響 | 北海道大学 | 准教授 | 池田 賢一 |
研究要約
本研究は、合金組成を傾斜させた自動車用アルミニウム合金単・双結晶を作製し、時効処理で形成するクラスタや析出物の力学特性に及ぼす結晶学的依存性を明らかにすることを目的とする。傾斜組成単・双結晶を用いることで、ハイスループットに力学特性に及ぼす組織因子の影響を評価可能な独創的な研究である。
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3 | 磁束センサと磁束制御による高性能サーボ加速度計の開発 | 福井大学 | 教授 | 伊藤 慎吾 |
研究要約
低周波数の振動を検出するため、磁束センサを内蔵した精密電磁アクチュエータによりサーボ加速度計を開発する。磁束センサで精密電磁アクチュエータ非線形性を検出し磁束制御で補償することで、低周波振動の正確な計測を実現する。除振への応用が期待でき、革新的な精密ロボットシステムの実現に寄与する。
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4 | 固体およびガラス−液体の光転移に基づく光解体性接着剤の開発 | 広島大学 | 准教授 | 今任 景一 |
研究要約
光スイッチによる固体およびガラス↔液体の光転移は光解体性接着剤に応用でき、資源循環に貢献する。従来の光スイッチは熱不安定で実用は難しかったが、申請者は独自の熱安定な光スイッチにより低分子と高分子の光転移を達成した。本研究では、この光転移の機構解明と分子設計指針の確立、光解体性接着剤への応用を目指す。
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5 | 放射光 X 線を用いた超高強度鋼板抵抗スポット溶接のLME割れ発生・進展メカニズムの解明とその抑制方法の提案 | 大阪工業大学 | 准教授 | 伊與田 宗慶 |
研究要約
本研究は、GAメッキ超高強度鋼板の抵抗スポット溶接時に生じるLME割れについて、放射光X線を用いたラジオグラフィおよびその場X線回折により、割れの発生・進展挙動と亜鉛およびひずみの動的挙動の関係を明らかにすることで、LME割れ発生・進展メカニズムを解明するとともに、その抑制方法を提案するものである。
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6 | 多価イオン電池の充放電反応における電気二重層の寄与の解明と制御 | 東京科学大学 | 助教 | 岩橋 崇 |
研究要約
電気自動車の普及を加速する革新電池として、従来電池を凌駕する高エネルギー密度を実現する多価イオン電池が注目される。しかし、多価イオンの充放電反応制御が社会実装の重大な技術障壁となる。本研究は、多価イオンの反応制御における電気二重層の寄与を解明し、当該電池材料の適切な設計指針確立を目指す。
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7 | PCB 固定子・回転子と零相電流を用いた機電一体形ブラシレス巻線界磁モータの開発 | 静岡大学 | 助教 | 岩間 清大 |
研究要約
本研究では、近年注目されている「機電一体」と呼ばれるモータ設計思想をさらに発展させ、モータ固定子とインバータを一体に設計し、これ以上ないほどの小型化を実現する。さらに、巻線界磁モータの弱点である機械的接点を、ワイヤレス電力伝送技術で省略し、メンテナンス面やコスト面でも従来に勝るモータの開発を行う。
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8 | 次世代高出力モータのための二相熱流体冷却技術の開発 | 東北大学 | 准教授 | 岡島 淳之介 |
研究要約
電動化社会において不可欠な要素であるモータのさらなる高出力化・小型化を実現するための新規冷却手法を開発することを目的とする。回転し発熱する磁石上に形成される薄い液膜の蒸発熱伝達を利用して効率よく冷却する手法を提案し、原理検証および冷却性能促進のための指針を得ることを目標とする。
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9 | アルミニウム合金を主軸とした分離可能な異材接合技術の確立 | 大阪大学 | 准教授 | 小椋 智 |
研究要約
異材接合技術では母材破断を呈する信頼性の高い継手強度を担保する一方で、リサイクルの観点で継手を異材界面で適切に分離することが求められる。本研究ではAl合金を主軸とした異材接合界面で生じる局所応力を利用し、強度が担保され、かつ異材界面で適切に分離する特性を有する異材接合技術を確立することを目的とする。
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10 | 局所電場の設計による H2O 分子の配向制御を駆使した高効率な水電解システムの開発 | 北海道大学 | 特任助教 | 北野 翔 |
研究要約
アルカリ水電解の高効率化のために、電極材料表面に硫黄オキソ酸を修飾し、反応時における硫黄原子の特異的な価数変化を利用することで、電極表面に分子レベルの局所電場を形成する。高度な3つのinsitu測定を用いて、局所電場による水分子の配向を制御する触媒設計を確立し、水素発生反応の高効率化を目指す。
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11 | 数値計算および風洞試験による eVTOL 胴体空力特性の解明 | 横浜国立大学 | 准教授 | 北村 圭一 |
研究要約
空飛ぶクルマ(eVTOL)の開発に各国がしのぎを削っている。その市場規模は、2040年までに約160兆円程度になるとの予測がある。本研究では、「空飛ぶクルマの胴体空力特性」に注目し、これを数値計算および非定常風洞試験により明らかにする。またその結果を空力ベンチマークとして公表し、世界のeVTOL空力設計に貢献する。
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12 | カーボンニュートラルに向けた棒線材引抜き加工工程の最適化技術の開発 | 東海大学 | 講師 | 窪田 紘明 |
研究要約
棒線材製造における引抜き加工工程を最適化(中間熱処理回数最小化・パス数最小化・ダイス摩耗最小化)して CO2 排出量削減に寄与する。FEM 解析と人工知能を用いて、従来の現場の経験に依存した工程設計から脱却するための基盤技術を構築する。
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13 | 生分解ポリマーの中長期使用を可能にする分解度の数理モデル構築 | 東北大学 | 准教授 | 栗田 大樹 |
研究要約
ポリマーゴミ問題の解決は喫緊の課題である。申請者(栗田)は最近、分解度とヤング率は材料に依存しないことを示した。本研究では分解度とヤング率の関係を関数として導き、生分解ポリマーの中長期使用を可能にする分解度の数理モデルを構築する。
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14 | 力覚情報と機械学習を活用した電動バイクのリアルタイム運転支援システムの開発 | 芝浦工業大学 | 助教 | 桑原 央明 |
研究要約
本研究は、運転者の意図と路面状況をリアルタイムで把握し、安全かつ快適な運転を実現する電動バイクの運転支援システムの開発を目的とする。運転者の作用力と路面からの外力を分離するリーダ・フォロワ型のステアバイワイヤシステムと、抽出した力情報と機械学習を活用して精密に制御する運転支援技術を開発する。
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15 | ボルテックスジェネレータとマイクロ拡散層による先進的 PEFC の創造 | 茨城大学 | 講師 | 境田 悟志 |
研究要約
PEFC(固体高分子形燃料電池)は水素と酸素から電気を取り出す次世代電源であるが、その普及には酸素拡散性の向上が必須である。そこで、本研究ではボルテックスジェネレータによる旋回流形成と厚さ40μm以下のマイクロ拡散層により電池内の酸素拡散性を既存の3倍とする先進的PEFC構造を提案する。
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16 | 自動車のための人間の皮膚の感覚受容器を模擬した新しい振動センサの開発 | 福島大学 | 教授 | 島田 邦雄 |
研究要約
人間の皮膚における感覚受容器を生物学上形態的に模倣した技術を自動車における振動計測に適用することにより、電源を必要としない、自由に形状成型可能で元の形状に直ぐ戻るゴム型の振動センサを開発する。これにより、人間の掌と同じ微細な振動特性を感知する技術を構築し、自動車など国民生活の向上に資する研究を行う。
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17 | 大気圧 MeV-SIMS による LIB 電解液-電極界面分析技術の開発 | 京都大学 | 講師 | 瀬木 利夫 |
研究要約
電解液の蒸発が抑制できる大気圧下にて質量分析可能な MeV 領域のエネルギーを持つ高速重イオンを用いた二次イオン質量分析(MeV-SIMS)技術を用いて LIB 電解液-電極界面の二次イオン質量分析技術を開発し、蓄電池の大容量化・長寿命化による電気自動車をはじめとする国民生活用機械の利便性増進に貢献することを目指す。
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18 | 移乗を支援するパワーアシストロボットの開発 | 大阪公立大学 | 助教 | 高井 飛鳥 |
研究要約
移乗介助における介助者の身体負荷を軽減するロボットを開発する。そのために、現場の顕在ニーズと実験データを比較して潜在ニーズを抽出、ロボットが使用される実環境を実験室に再現、ロボットの軌道や可動域を調節できる機構を設計、被介助者の身体負荷を随時評価しアシストが過剰とならないよう制御手法を開発する。
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19 | 変形誘起 FCC/HCP/BCC 相変態解明のための可逆的3D イメージング | 九州大学 | 准教授 | 高桑 脩 |
研究要約
特異かつ良好な力学特性を発現する、変形によって進行する相変態現象の全容解明のため、その場で、連続的に 3 次元内部情報を取得し、変態相の形状・位置および相内部の原子配列、結晶情報(格子ひずみ・欠陥密度)、力学情報(局所応力・ひずみ)を追跡/遡及できる可逆的な 3D ×ばつ結晶解析技術の確立に挑戦する。
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20 | 高齢者の立ち上がり・座り動作を活用した下肢筋力トレーニング装置の開発 | 東京科学大学 | 教授 | 武田 行生 |
研究要約
高齢者の立ち上がり・座り動作を活用した下肢筋力のトレーニングを安全かつ効果的に行うために、特に、筋肉の遠心性収縮に着目したトレーニング装置を提案する。そして、これに適した支援装置の機構およびアクチュエータの設計・試作と動作制御アルゴリズムの開発を行って、被験者実験による評価を行う。
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21 | 車両軽量化に資する接合界面の最適制御による革新的金属/樹脂異材接合技術の開発 | 大阪産業技術研究所 | 主任研究員 | 田中 努 |
研究要約
輸送機器を軽量化する技術として、金属と樹脂の直接接合技術に関心が集まっている。金属表面の酸化物と樹脂の界面化学に着目した調査により金属と樹脂が強固に結合する表面状態を実現し、レプリカめっきを活用した新たなアンカー構造により、安定かつ高品質の異材直接接合技術の確立および実用化を目指す。
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22 | 摩擦発電機を用いたインテリジェントタイヤセンサのバッテリーレス化技術の開発 | 関西大学 | 教授 | 谷 弘詞 |
研究要約
空気圧モニタリングや加速度センサによる路面状態検出の機能を備えたインテリジェントタイヤに向けた電源として摩擦発電機を用いた環境発電システムを開発することを目的とする。具体的には、(1)摩擦発電部の構造最適化による出力向上(3mW/タイヤ以上)、(2)摩擦発電機の耐久性向上(2 万km以上@ドラム試験機)
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23 | 水素・アンモニア混焼における燃焼特性と排出ガス特性の解明に関する研究 | 大分大学 | 教授 | 田上 公俊 |
研究要約
本研究の目的は国策となっているカーボンニュートラル実現に向けてアンモニア・水素混焼機関の開発に寄与するために、水素・アンモニア混焼燃焼時の燃焼および排ガス特性の把握とモデル化を行うことである。さらに得られた実験結果は水素・アンモニア燃料を用いた数値解析の検証用データとして使用できる。
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24 | 温暖化ガス排出量削減を目指した工業用製品の軽量化及び耐寒性・耐衝撃性評価に関する研究 | 岡山理科大学 | 教授 | 中井 賢治 |
研究要約
SDGs(持続可能な開発目標)に貢献するマルチマテリアル構造の軽量化・耐寒性・耐衝撃安全設計を目指して、突合せ接合装置を製作し、それを用いて熱溶着によりアルミ合金板と CFRP(CF/PP)板の接合材を製作の上、万能試験機とホプキンソン棒装置により室温と低温下にてその接合材の耐衝撃特性の解明に挑む。
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25 | 新たな粒状ダンパの振動特性解明と自励振動に対する制振技術体系化への挑戦 | 大分大学 | 准教授 | 中江 貴志 |
研究要約
本研究は、これまで明らかになっていない、粒径が非常に小さい鋳鉄粉の制振メカニズムを基礎的な実験および理論解析により明らかにするのが第1の目的である。さらに、制振効果の実現象への応用を図るため、発生メカニズムが異なる2つのディスクブレーキ鳴きの制振に対する応用を試みるのが第2の目的である。
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26 | 高速双ロールキャスターと 2 次冷却を使用した鋳造用アルミニウム合金から塑性加工が可能な薄板の作製 | 大阪工業大学 | 教授 | 羽賀 俊雄 |
研究要約
高冷却能を有する双ロールキャスターを使用して偏析が少ない半凝固板を鋳造し、直ちに水冷して急冷凝固することで共晶 Si や Fe を含む金属間化合物を微細化する。微細組織により鋳造用アルミニウム合金やそのリサイクル材から板成形が可能な安価なアルミニウム合金薄板が作製可能になる。このようなプロセスの構築を目指す。
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27 | 結合交換接着を利用した傾斜機能材料が拓く広振動域対応型・制振ゴムの創製 | 名古屋工業大学 | 助教 | 林 幹大 |
研究要約
振動低減は、家電や車両など、あらゆる機械装置において永続的に高い需要がある。本研究では、申請者が専門とする「結合交換技術」を用いた"無溶剤接着"により、性質の異なるゴムが積層した傾斜機能材料を設計し、広範囲の振動数をテーラーメードに低減可能な新規防振ゴムの開発を目的とする。
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28 | 階層的物理メカニズムを考慮した包括的設計論検証のための熱音響発電機開発 | 東北大学 | 教授 | 琵琶 哲志 |
研究要約
熱音響発電機は、熱から音波、音波から電力へのエネルギー変換を実行する簡単構造の外燃機関であり、バイオマス燃焼熱および未利用産業排熱の利用技術に活用可能な新規技術である。本研究では、振動流伝熱、音波伝搬、電気音響変換という異なる階層の物理を考慮した包括的設計論を熱音響発電機の試作を通して構築する。
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29 | 小型・高精度の球面超音波モータの設計と制御 | 岡山大学 | 教授 | 真下 智昭 |
研究要約
単一のステータで 2〜3 自由度の回転運動を生成できる「小型球面超音波モータ」の研究を行う。このモータは圧電駆動を原理とし、高精度、高応答性などの圧電アクチュエータの特長を有する。サイズは約 5mm となるように設計開発を行い、LiDAR への応用を目指して高精度の角度制御の実現を目指す。
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30 | パンチ加工の最適化に向けた AE データのデータサイエンスによる層間はく離発生同定手法の開発 | 香川大学 | 准教授 | 松田 伸也 |
研究要約
CFRP 積層板部材の残留強度を低下させる層間はく離は、回避しなければいけない。パンチ加工中、「どのタイミング(いかほどのパンチ荷重)で層間はく離が発生するのか?」を AE センサによる動的な特徴を有するデータからデータサイエンス(周波数解析、機械学習によるクラスタリング)により同定する手法を開発する。
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31 | X 線イメージングによる新しい真応力-真ひずみ計測手法の開発とその検証 | 早稲田大学 | 准教授 | 松原 真己 |
研究要約
数値解析において機械構造物の強度設計や大変形解析を行う場合、真応力-真ひずみ関係を事前に把握する必要がある。本研究では高分子材料を対象として通常の引張試験では得られない真応力-真ひずみ関係を、X線イメージング(CT画像と透過像)を用いることで高精度に把握する引張試験手法の開発し、その妥当性を示す。
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32 | 酸素還元/酸素発生バイファンクショナル電極触媒の開発 | 北海道大学 | 教授 | 八木 一三 |
研究要約
本研究では、プロトン電解質膜(酸性環境)で酸素還元/酸素発生反応の両方を駆動可能なバイファンクショナル電極触媒を開発し、車載用・定置用いずれの場合でも緊急時に水電解による水素製造が可能な固体高分子形可逆燃料電池(URFC)へと展開できる要素技術を確立する。
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33 | 分子タギング流速分布計測の低コスト化を実現する新手法の開発 | 名古屋大学 | 准教授 | 山口 浩樹 |
研究要約
可視化計測は流れ場の直感的な理解につながることから、非常に強力な武器となる。そのため、機能性分子を用いる分子タギング速度計測法が注目を集めている。しかし、計測装置が大規模かつ高額という問題がある。そこで、新しいアプローチによる、定量的計測が可能な、低コストの分子タギング速度計測法の開発を目指す。
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34 | 新型電磁場応答型加工液とそれを応用した超精密穴加工法の開発 | 富山高等専門学校 | 准教授 | 山本 久嗣 |
研究要約
高機能材料を用いた穴や円筒内面の仕上げ加工は困難になっている。特に半導体製造装置で使用されるセラミックス部品の高精度の穴の仕上げ加工が課題になっている。本研究はこの課題に対して高性能電磁場応答型加工液と新型永久磁石積層型工具を開発し、垂直穴と傾斜した穴に対する加工特性を明らかにする。
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35 | 一括制御波長多重技術を用いたスケーラブルな並列動作 FMCW LiDAR の開発 | 東北大学 | 准教授 | 横田 信英 |
研究要約
本研究では周波数連続波変調型の光を用いた検知と測距(FMCW LiDAR)において、(1)測定距離上限と距離分解能のトレードオフ、(2)フレームレートと画素数のトレードオフ、を同時に打破するため一括制御波長多重技術を提案し、これを用いたスケーラブルな並列動作 FMCW LiDAR の実現を目指す。
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36 | 耐熱性複合酸化物の結晶化プロセス制御による貴金属フリー三元触媒の開発 | 金沢大学 | 准教授 | 芳田 嘉志 |
研究要約
3d 遷移金属を含有する非結晶性固体を特異な環境で結晶化し、従来手法では選択的合成が不可能であった低配位状態の金属カチオンを準安定相表面に固定化することにより、これまで不活性とされてきた種々の 3d 遷移金属を自在に活性化して白金族元素を凌駕する優れた三元触媒機能を発現する新規耐熱性複合酸化物を開発する。
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37 | 走行データ駆動型ヒヤリハット予測基盤に基づくプロアクティブ運転支援システムの創出 | 東京農工大学 | 教授 | RAKSINCHAROENSAK PONGSATHORN |
研究要約
本研究ではドライブレコーダで取得した走行時のヒヤリハットデータに基づき、歩行者・自転車飛び出し事故を未然に予防・早期回避するためのデータ駆動型ヒヤリハット予測基盤を構築し、ヒヤリハットまたは事故に至らないように、操舵、速度制御操作支援を行うプロアクティブ運転支援システムの設計と検証を目的とする。
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38 | 走行車体表面へ実装可能なミリ波-赤外カメラと透視・材質同定タイプ光測距による交通現場の非破壊検査実証 | 中央大学 | 助教 | 李 恒 |
研究要約
本研究では、申請者独自の走行車センシング技術を基に、社会での本来の交通網を阻害しないトンネル検査基盤の確立を目的とする。申請者はこれまでに車載可能な程に軽量な薄膜カメラによる超広帯域・高感度ミリ波-赤外撮像を実証し、それらを基に本研究で自走透視 LiDAR(光測距センシング)へ拡張する。
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39 | 無人小型車両の安全走行実現に向けたアンテナ回転式合成開口レーダによる高分解能三次元イメージングの研究 | 富山大学 | 講師 | 渡邉 卓磨 |
研究要約
本研究は近年実用化が検討されている無人小型車両の安全走行実現に向けたセンシング技術に関するものである。合成開口レーダを活用して無人小型車両の周囲の人物や物体、障害物などの三次元位置を高分解能に画像化する手法の開発を目的とし、回転式のアンテナを用いたレーダ画像の生成手法について研究を行う。
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(助成期間:2025年4月1日〜2026年3月31日)
(大学名等および役職は申請時のもの)
研究課題 | 大学名等 | 役職 | 氏名 | |
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1 | 電極界面における混合溶媒電解質の電気化学反応に伴う電子状態変化の要因解明 | 立教大学 | 助教 | 上野 那美 |
研究要約
本研究は単結合性分子の電子状態を用いたアルカリ金属電池電解質について電子状態変化から電極界面における溶媒分子の金属への配位数やアニオンの配置といった溶媒和構造を明らかにする。充放電中の各構成要素の電子状態変化から電極反応プロセスの詳細な理解、新規モニタリング測定手法として活用する事を目的とする。
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2 | 図面の作成時間をゼロにする図面変数トポロジー最適化 | 東北大学 | 准教授 | 大塚 啓介 |
研究要約
航空機や自動車に代表される機械構造設計において解析格子と図面(CAD データ)の変換は作業時間全体の 80%にも達すると言われており、致命的な問題となっている。本研究では図面に直接変換できる最適構造を自動で算出する【図面変数トポロジー最適化】を構築する。得られる構造が所望の性能を持つことを風洞実験で実証する。
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3 | 機械学習によるジェットエンジン排気騒音からの燃焼振動の予兆検知 | 群馬大学 | 助教 | 尾身 興一 |
研究要約
ジェットエンジンで問題となる燃焼振動の回避に向け、本研究では、計測が容易なエンジン排気騒音から燃焼振動を検知するため、排気流での音波の伝播挙動の可視化や騒音計測を行う。計測データに深層学習による非線形モード分解や生成モデルにより検知に有効なセンサ配置の調査やノイズに頑健な検知モデルの構築を行う。
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4 | 遠心力による受動調整機構を備えた自転磁石式可変磁束モータの開発 | 茨城大学 | 講師 | 加藤 雅之 |
研究要約
EV 用主機モータでは幅広い速度域での高効率化が要求されるが、これを単一のモータ出力特性で満たすことは難しい。本研究ではモータ回転子に作用する遠心力を利用した新しい自転磁石型の可変磁束モータを提案する。回転数増加に伴い磁石配置が受動変化し、高速運転に適したモータ特性へと切り替わり高効率領域を拡大する。
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5 | トルク微分値操作型トルクフィードバック制御系に基づく6相誘導電動機の極数切替制御 | 中部大学 | 講師 | 河村 尚輝 |
研究要約
本研究は、電気的に極数を切り替えることで広い運転可能領域を実現可能なことから電動モビリティ駆動用電動機として注目されている 6 相極数切替誘導電動機を対象とし、トルク応答を指定可能なトルク制御系を用いて切替時のトルクの挙動を考慮して制御することでトルクショックを抑制する極数切替制御法に関する研究である。
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6 | 振動抑制を目的としたトポロジー最適化解析および自動車型ラジコンを用いた検証 | 岐阜工業高等専門学校 | 助教 | 岸田 真幸 |
研究要約
本研究では、非定常振動問題におけるトポロジー最適化を行い、振動抑制に優れた部品を最適設計し、自動車型ラジコンを用いて振動計測を行うことを目的とする。トポロジー最適化で用いる更新式には申請者が開発したパラメータ依存性の低い手法を用い、短期間での開発に有用な方法論を確立する。
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7 | しなやかなアクチュエータの急制動を利用した新奇な液体輸送デバイスの開発 | 埼玉大学 | 助教 | 木山 景仁 |
研究要約
本研究では、インクジェット技術に代表されるような、時空間について選択的に液体を輸送する、新奇なデバイスの開発を目指す。ここでは、アクチュエータ(駆動源)として、しなやかな半球殻のスナップ・スルーを活用し、高速で液体を輸送するもので、本研究ではそのメカニズムを確立する。
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8 | ラージカーネル畳み込みによる深度推定の性能向上 | 富山県立大学 | 講師 | 孔 祥博 |
研究要約
本研究は単眼カメラ画像から深度画像を推測する技術(深度推定)の性能向上を目的とする。従来の深度推定手法には、精度及び計算量の面で課題が残されている。本研究では、ラージカーネル畳み込み技術を用いて、自動運転とドローンの自律飛行に適した高精度かつリアルタイムで処理可能な深度推定技術の開発を目指す。
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9 | 自動車のリペアによる天然資源量削減効果分析 | 立命館大学 | 准教授 | 光斎 翔貴 |
研究要約
自動車のリペアは寿命延長に寄与する点から重要な資源循環戦略と考えられてきたが、修理や部品交換による新たな天然資源の投入は無視されてきた。本研究ではライフサイクルの観点からリペア車の資源消費量を推定することで、リペアによる新車台数の低減と部品交換に伴う天然資源投入増加量のトレードオフを分析する。
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10 | 粒子特性および湿潤状態を考慮した粉粒体の撃力輸送技術の創成 | 日本工業大学 | 助教 | 小林 和也 |
研究要約
様々な粒径・形状および吸湿状態が異なる少量から中量程度の各種粉粒体を、撃力を用いて高効率に輸送する新技術を開発し、実用化への道筋を立てる。本輸送技術の確立によって、例えばスラリーといった分散系の車体塗装や自動車部品へ適用可能な新たな粉体塗装技術の開発など、基礎シーズ技術として今後の発展が期待できる。
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11 | 皮膚感覚の記録を実現する指装着型センサの開発 | 九州工業大学 | 助教 | 小村 啓 |
研究要約
ヒトが持つ卓越した技術を後世に残すためには、触覚を記録するセンサの開発が必要である。本研究では、ヒトが作業中に感じる皮膚感覚(材質感と力覚)を推定できる指装着型センサの開発を行う。この実現のため、指の状態(粘弾性や指姿勢)の推定技術、及び指の状態、爪色、皮膚振動から皮膚感覚を推定する技術を確立する。
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12 | フッ素樹脂の難燃機能低下条件の探索とメカニズムの解明 | 北海道大学 | 助教 | 金野 佑亮 |
研究要約
フッ素樹脂の難燃性能が低下する条件を探索する。そして、フッ素樹脂の燃焼時の素反応過程を解析し、難燃性能が低下する原因を解明する。得られた学術的成果を基に、使用環境に応じた、フッ素樹脂の火災リスクを定量的に評価可能なデータベースを構築し、広範な産業界における火災リスク管理に資する成果を挙げる。
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13 | ワイドバンドギャップ半導体材料における余剰キャリアが材料強度に与える影響の理論解析 | 東京大学 | 助教 | 榊間 大輝 |
研究要約
余剰キャリア注入による半導体の材料強度の変化や結晶欠陥の拡大が学術、工学の両面で注目されている。本研究では、第一原理計算により余剰キャリアがワイドバンドギャップ半導体(特に SiC)の弾性特性、理想強度、結晶欠陥に与える影響を明らかにする。これによりパワーデバイスの信頼性向上に貢献する。
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14 | 3D Gaussian Splatting を用いたマルチセンサフュージョンによる高精度 3 次元地図構築と認識精度の最適化 | 芝浦工業大学 | 奨励研究員 | 沈 舜聡 |
研究要約
多数の交通参加者や障害物が多い歩道での自動運転には、環境や障害物の変化に対応できる高精度な地図システムが必要である。LiDAR とカメラを融合し、3DGaussian Splatting でリアルタイムに高精度な 3 次元地図を構築する手法を提案する。これにより高齢者向けシニアカーや一般向けモビリティなど安全な自動運転を実現する。
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15 | 偏心誘電体レンズによるサブテラヘルツ帯2次元電子ビーム走査アンテナの開発 | 名古屋工業大学 | 助教 | 杉本 義喜 |
研究要約
サブテラヘルツ帯は次世代無線通信等への利用のため開拓が進められており、2次元にビーム走査できるアンテナシステムが求められる。本研究では中心軸を配列軸からずらしてビーム方向を2次元に傾けた偏心レンズを開発し、それを複数配列することで2次元ビーム走査機能を持つサブテラヘルツ帯アンテナシステムを実現する。
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16 | 自動車用タイヤのリング型力学モデルにおける不伸長変形仮定の適用限界の調査 | 豊橋技術科学大学 | 助教 | 田尻 大樹 |
研究要約
自動車用タイヤのリング型力学モデルにおいては、トレッド部を表すリングに伸びをともなう変形は生じないという不伸長変形仮定が用いられる。その仮定の適用限界を調査し、振動解析に有効な周波数範囲をデータマップとして明示する。このマップは、タイヤメーカーと自動車メーカーの双方に有効なデータベースとなる。
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17 | ナノ空間に閉じ込められた水のネットワークを介したプロトン伝導による中性条件下での水の電気分解 | 静岡大学 | 助教 | 田代 啓悟 |
研究要約
二酸化炭素を炭化水素へ変換する技術では必ず水素ガスが使用される。申請者はゼオライトを電解質材に使用して、純水の電解による水素製造に成功し、水の水素結合ネットワークが効率に大きく寄与することを明らかにした。そこで、ナノ空間に水を閉じ込め、ネットワークを強固にすることで、水素製造効率を向上させる。
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18 | 小数を持つ歯数を選択可能な遊星歯車機構を用いた超減速機の開発 | 福岡工業大学 | 助教 | 玉本 拓巳 |
研究要約
本研究では、小数を持つ歯数を選択可能な遊星歯車機構の開発を行う。これを用いることで、一組の歯車機構で減速比無限大を含む超減速が実現可能となる。助成期間内では減速機の開発および伝達効率の計測を目的とする。将来的に、小型モータのギアヘッドとして搭載可能な無段変速機および負荷感応変速機への応用を目指す。
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19 | VR シミュレータ実験を用いた緊急時における自転車乗員の回避行動の分析 | 名古屋大学 | 助教 | 趙 雨晴 |
研究要約
ドライブレコーダ映像を基に四輪車対自転車の出会い頭事故を再現し、VR シミュレーションを用いて高齢・非高齢自転車乗員の緊急時の回避行動と身体姿勢を記録し、事故回避の有効性を分析することを目的とする。これにより、交通政策や運転支援システムの改善に貢献し、自転車乗員の安全性向上に寄与することが期待される。
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20 | 積層造形技術による風洞模型における構造モニタリングシステムの創出 | 宇宙航空研究開発機構 | 研究開発員 | 津島 夏輝 |
研究要約
積層造形技術を応用し、交通・輸送機械の開発において高い性能及び安全性を実現するために必須である風洞試験を高効率に実施するための高精度かつ低コストな風洞模型の製作技術を確立することを目的とする。そのために、独自の模型製作技術を発展させ、構造とセンサを統合した一体型の構造モニタリング技術の確立を目指す。
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21 | 自動車用マイクロマシンのための機械学習を用いた制御法の開発 | 静岡大学 | 助教 | 中澤 謙太 |
研究要約
MEMS ミラーは自動運転に用いられるLiDARに多数採用されており注目を集めている。温度等の運転環境においても MEMS ミラーの駆動特性は大きく変化し、マルチフィジックスな系であるため制御モデルを構築することは難しい。そこで、機械学習技術を用いて、運転環境の変化に対応可能な MEMS ミラーの運転方法の確立を目的とする。
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22 | 多結晶金属材料における結晶界面近傍の変形挙動の定量評価 | 東京科学大学 | 助教 | 永島 涼太 |
研究要約
粒界は高温では弱化因子として働くが、異相界面は高温では強化因子として働くことが報告されている。両界面での違いを結晶の方位と界面の向きに着目し、本研究では結晶粒界と異相界面近傍での局所変形を広い温度範囲で系統的に調査し、変形挙動に及ぼす結晶粒界と異相界面の効果を解明することを目的とする。
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23 | チャネル乱流の力学的状態に対するレイノルズ数効果 | 東京理科大学 | 嘱託助教 | 難波江 佑介 |
研究要約
複雑系科学に基づく数理解析手法を用いて、チャネル乱流の力学的状態に対するレイノルズ数効果を調査する。数種類のレイノルズ数におけるチャネル乱流の直接数値シミュレーションにより取得した速度の時系列データに対して非線形予測法や記号力学に基づく解析手法を適用し、時系列の予測可能性や乱雑さを定量化する。
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24 | モジュラーロボット群による不整地環境下における協調探索手法の構築 | 静岡大学 | 助教 | 早川 智洋 |
研究要約
本研究では、モジュラーロボットの集団による不整地上の探索課題を対象とする。具体的には、モジュラーロボットが多様な段差不整地を協調して踏破するための形態適応手法と、集団の探索領域を最大化するために踏破する不整地を選択する手法の構築を行う。本研究は未踏環境や被災者の探索などの工学的な応用が期待される。
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25 | 凍結乾燥機の細胞応用を実現する凍結保護剤設計基盤 | 東京大学 | 助教 | 林 勇佑 |
研究要約
本研究では、物性データの分析と細胞を用いた凍結乾燥実験、そしてマルチスケールデジタルツインを用いたシミュレーションを融合させることで、凍結乾燥機の細胞に対する応用を実現する革新的な凍結保護剤設計基盤を構築することを目的とする。
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26 | 全固体蓄電デバイス用塩化物系リチウムイオン伝導体の液相合成と複合化 | 豊橋技術科学大学 | 助教 | 引間 和浩 |
研究要約
Li2OHCl や LiNbOCl4 などの固体電解質を液相合成し、正極活物質と複合化することで、低温共焼結で不純物なく接合面積が広い密着した活物質・固体電解質界面を構築する。まず、液相合成条件の探索した後に Li 過剰系正極活物質と複合化し、粉末型全固体電池において高容量発現を明示する。
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27 | ファブリペロー共振器を用いた高感度・精密音圧計測システムの開発 | 産業技術総合研究所 | 研究員 | 平野 琴 |
研究要約
マイクロホンに依存しない音響標準体系の構築に向けて、光学的手法による音の直接計測を高感度・高精度に実現する。音、すなわち空気の密度変化による微弱な屈折率の変化を高精度に読み出すため、ファブリペロー共振器を用いて屈折率変化による光位相変化を増幅し、周波数変化として読み出す装置を構築する。
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28 | 異常の多様性を考慮した特徴再構成による少量正常サンプルでの外観検査技術の確立 | 岩手大学 | 助教 | 堀田 克哉 |
研究要約
本研究では、素材や塗装に起因する多様な異常を伴う板金塗装の検品への展開を念頭に、不良品を必要としない部分空間学習によって多種多様な異常を検知可能な外観検査技術の確立を目的とする。具体的には、低次元部分空間表現に基づき適応的に正常特徴を再構成することで、画素単位で異常を顕在化可能な技術を構築する。
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29 | 転がり軸受における保持器の導電率と電食損傷との関係 | 関東学院大学 | 准教授 | 堀田 智哉 |
研究要約
電気自動車やハイブリッド車おいては、モータ軸を支持する転がり軸受の電食が懸念されている。本研究では、転がり軸受の保持器の導電率が、電食の損傷程度とどのように関係するのかを実験により明らかにするものである。これにより、電食発生メカニズムの解明と、新たな電食抑制方法の開発につなげる。
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30 | 自動車排熱の有効利用に向けた自励振動ヒートパイプの熱輸送予測モデル構築 | 千葉工業大学 | 助教 | 三浦 正義 |
研究要約
自励振動ヒートパイプの実用化には、ヒートパイプ内部での熱流動現象の十分な理解と設計理論の確立が必要とされる。本研究では最も単純化した自励振動ヒートパイプを用い、ヒートパイプ内部の熱流動の観察と系統的な実験、および数値解析を併せることにより、自励振動ヒートパイプの設計に資する熱輸送モデル構築を目指す。
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31 | 物理法則由来 AI を活用した複数物理現象の高速錬成解析法の開発 | 静岡大学 | 講師 | 村上 裕哉 |
研究要約
近年、実測データを用いずに理論式の模倣により作成された Physics-InformedNeural Network(PINN)の実用性が認められている。本申請課題では、 PINN をベースとした機械学習モデルに対して、物性推算や反応速度式ユニットを導入することで、高精度・低計算負荷・高汎用性・高解釈性を有する高速錬成解析手法を開発する。
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32 | 遠距離通信を含む実環境を想定した分散強化学習の高性能化 | 富山県立大学 | 講師 | 森島 信 |
研究要約
強化学習は、自動運転やロボット制御等、様々な国民生活用機械の運用や制御への応用が期待されており、実用化の際は現場と遠隔地のサーバ間の通信を含む学習が想定される。本研究では、既存手法で考慮されていない通信オーバーヘッドの大きい実環境に適した分散強化学習の構成やアルゴリズムを提案する。
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33 | 壁面走行ロボットのための素早い姿勢制御が可能なプロペラ推進移動アクチュエータの開発 | 秋田県立大学 | 助教 | 山内 悠 |
研究要約
インフラの定期点検は、基本的に作業員による直接目視点検である。現在、ロボットを用いた定期点検の導入が進められている。本申請では、壁面移動ロボットへの搭載を目的とした、目標合力の大きさと方向を指示することで、自動的に姿勢も制御可能なプロペラ推進移動アクチュエータを開発し、費用と時間の削減を目指す。
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34 | インパクトハンマーを用いた大型構造物のマルチモーダル点検手法 | 東京大学 | 特任講師 | ルイ笠原 純ユネス |
研究要約
本研究ではインパクトハンマーを用いてコンクリート構造物のマルチモーダル点検手法の開発を目指します。このセンサは点検には多くの利点を持ちながら、データの扱いが困難であるため今まで利用されていませんでした。計画しているアプローチはセンサ・ハードウェアと AI・機械学習の 2 つの面の統合で構築されます。
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