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〔地域の概要及び獣害の状況〕
伊勢志摩地域は、伊勢市、鳥羽市、志摩市、度会郡(4町)の7市町からなり、その耕地面積のうち、中山間地域の占める割合は46%となっています。この中山間地域においては野生鳥獣による被害が年々増加してきており、平成22年度における被害金額は約2億円にも及んでいます。
そんな中、南伊勢町では高品質な柑橘生産が盛んに行われ、作付面積100haと地域の柑橘生産の主体となっています。柑橘の栽培園地は集落から離れた山間部に位置することから獣害を受けやすく、高齢化に加えてサル、シカ、イノシシ等の被害により、栽培意欲が減退し産地の維持が困難になってきています。
〔具体的な取り組み内容〕
管内では山間地域を中心に恒久柵の設置が進んでいます。古くは平成13年に大紀町(旧大宮町)で始まり、当初は業者施工が中心でしたが現在では農家自らが設置するものが増えています。
恒久柵は、設置後の維持管理が不可欠です。そこで、集落ぐるみで維持管理のための体制を作ったり、まとまったほ場へ恒久柵を設置したりすることで、設置を契機に地域の生産者の気持ちがまとまる機会となります。特に、南伊勢町では地域の若手農家が中心となり、集落の農地を広く恒久柵で囲う動きが起こり、約6kmに及ぶ恒久柵が設置されました。
[画像:恒久柵はその堅牢性から農家の獣害対策への負担を大きく軽減できます。ソフト面の対策を強化することで欠点を補えば、柵の設置を契機に生産者の横のつながりを強化する可能性もあります。][画像:若手農家が恒久柵の設置を集落へ提案している様子です。恒久柵はコストが掛かる分、集落の同意形成等の準備に時間を要しますが、その分、維持管理に対する気持ちは強くなります。]