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三重の森林づくり
近年、山崩れ等の山地災害が多発し、人命・財産に甚大な被害が及ぶ事例が発生しています。三重県では、毎年度5月下旬〜6月末、地域の皆さんの防災意識を高める「山地災害防止キャンペーン」を実施しています。
日本では毎年数千箇所もの山地災害が発生し、大きな被害を引き起こしています。日本で山地災害が多く発生するのは、日本の地形や気候条件など山地災害を起こしやすい特性を持っているからと考えられます。
わたしたちは日頃から、山地災害の危険と隣り合わせに暮らしていることを認識しておく必要があります。
日本は、険しい山が続く複雑な地形をしており、川の流れは狭く、急流が多いなどの特徴があります。
一方、梅雨前線や台風などによる集中豪雨に加え、環太平洋地震地帯の中に位置するため、地震や火山活動が活発な国でもあり、山くずれや土石流、地すべり、なだれなどの山地災害の危険を常に抱えているといえます。
自分の住むところで、山地災害のおそれのある地区がどこにあるのかを知っておくことは、日頃から災害に備えるために大切です。
このため、県では山地災害のおそれのある地区を調査し、「山地災害危険地区」として山地災害危険マップなどでお知らせしています。身近に危険な箇所がないかどうか、あらかじめ確認することが望ましいです。
日本の年間降水量は約1,700ミリで、これは世界平均の約2倍です。日本はきわめて雨の多い国といえます。特に梅雨期や台風の時などには局地的な集中豪雨が起こり、各地に大きな災害をもたらしています。
また、冬には大量の雪が降り、雪解け期には河川の増水やなだれの危険も高くなります。
近年は局地的に集中豪雨が頻発する傾向が強まっており、地域によってはこれまでにない甚大な被害が発生しやすい状況となりつつあるといえます。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次報告書では、今後強い降雨現象が頻度を増す可能性が高く、洪水リスクを増加させると報告しています。
山地災害が起こる場合、山の斜面や川の流れをよく観察してみると、多くの場合、事前に危険信号と思われる変化が現れます。特に次の8つの危険信号に注意してください。
危険信号をキャッチしたら、すぐに避難してください。また、山くずれのおそれのある場所では、テレビなどの気象情報に注意しましょう。
山地災害から国民の安全で安心な暮らしを守る一つの有効な方法は、防災施設を設置するなどにより危険なところをなくしたり、危険性を少なくしたりして、災害の原因となる山くずれ、地すべり、土石流等が起こらない、あるいは起こりにくくすることです。
これが現在、国や県の事業として行われている治山事業であり、山地災害のおそれのある地区(山地災害危険地区)等を対象として、渓間工や人家の裏山での土留の設置、あるいは土砂の崩壊・流出防止機能の低下した森林の整備などを積極的かつ計画的に推進しています。
[画像:治山事業]
山地災害危険地区とは、林野庁が定める調査要領に基づき、地形や地質、植生状況等の条件により森林の状態を評価し、崩壊や土砂流出等の危険が高いと考えられる箇所のうち、人家、道路など保全対象への影響が大きい地区を選定したものです。
地形(傾斜、土層深)、地質、林況等からみて、山くずれなどの山腹崩壊により、人家、公共施設に被害を与えるおそれがある地区。
地形(傾斜、土層深、渓床勾配)、地質、林況等からみて、山腹崩壊等により発生した土砂が土石流となって流出し、人家、公共施設に被害を与えるおそれがある地区。
地すべりが発生している、あるいは地すべりが発生するおそれがある区域のうち、人家、公共施設に被害を与えるおそれのある地区。
山地災害危険地マップは、降雨等により山地災害が発生するおそれがある地域を知っていただき、普段からの災害時への備えや避難行動等に役立てていただくものです。
次について十分理解されたうえでご利用ください。
山地災害防止キャンペーン 林野庁
山地災害防止標語及び写真コンクール (一社)日本治山治水協会
治山事業の詳細については、治山林道課または最寄りの農林(水産)事務所森林・林業室にお問い合わせください。