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放課後等ディサービス NPO法人 ちょうふの風を訪ねて
施設長 嶋田 浩一さん

Q.放課後等ディサービス ちょうふの風はどんな施設ですか?
発達に遅れや偏りのある子ども達の放課後活動の場となっています。ここを利用しているのは、東京都調布市を拠点に、小学1年〜高校3年生を対象に、1日あたり約10名の子ども達です。学校が終わったあとや長期休みに、近隣の商店や児童館などの地域のイベントに参加・交流しています。また、月に一度、子ども食堂をこの施設を使って開催し、近くの小学生がわいわいと集まる場にもなっているんですよ。
ここは、知的障がいを持つ子達が中心です。中には、知的もあるけど少し足も不自由というような子もいて、お母さん達と充分相談のうえで、学校では車イスで移動するけど、ここではなるべく歩かせるようにしています。それは、子ども達が将来自立するための社会教育の場と考えているからです。
この度、寄贈いただいたおかげで、自家用車で何とか回していた子ども達の送迎も、専用車を購入することができ大変助かっております。「ちょうふの風」と名前が入っている車が目立つものですから、この地域に住んでいる皆さんに信頼されているというか、受け入れられてきているかなというのは実感としてありますね。


Q.お子さんと接するうえで、大事にしていることは何ですか?
放課後の活動ですので、宿題などがあればそれぞれ目標を持って取り組んでいます。あまり勉強勉強というよりも、ここでの活動で社会性を身に着けてほしいなということで、返事をするとか、謝るとか、モノを貸してあげるなど、そういったところを中心に身につけてもらえるよう心がけています。
また、夏休みなどの長期休みにはNHKのスタジオパークや警察署、消防署などの見学や、クリスマスなど四季折々の行事も大切な活動です。ハロウィンのときには、地域のお店に協力してもらって、子ども達にお菓子を配ってもらうなど、地域の方ともなるべく自然に触れ合えるようにしています。子ども達がいろんな体験をすることで、世界が広がりますし、地域の中の自分の居場所というものを感じることもできますからね。
子ども達を送迎する際に、保護者に一日の様子を報告するようにするなど、保護者とのコミュニケーションもとるようにしています。

Q.将来、「ちょうふの風」をどんなふうにしていきたいですか?
将来、子ども達にとって必要なことはなんだろうと考えたときに、社会に出て困ったときに地域の人達が「どうしたの?」と声をかけてもらえるかどうかというのは、ものすごく大きな違いなんですね。そのために、日々の活動の中で地域のお店や児童館、図書館、学校、福祉施設などと積極的に関わりを持ち、子ども達が自然と周囲の人々と接する経験をできるようにしています。さらに、ここは立地がいいものですから、子ども食堂や小学校のウォークラリーなど行事の拠点として場を提供させてもらっているんですよ。
子ども達自身も、なかなか周囲にわかってもらえないこともあったと思います。でも、少なくともここ国領地域だけでも、周囲の人達が障がいのことを「わかっているわよ」となってもらえるようにしたいんです。
いろんな方との関わりを持ちながら、時間・空間、そして気持ちのバリアフリーにつなげたいですし、障がいのあるなし関係なく、子ども達には笑顔でいてほしいですね。あと10年ぐらいかけて、この地域をしっかりといろんな居場所があるところにしていきたいなと思っています。


Q.「おぎゃー献金」への想いを聞かせてください。
子ども達の送迎に自家用車を使っていて苦労していたので、「おぎゃー献金」で車を購入することができ、非常に助かっています。車体に施設の名前が入っていることで、地域の方々の信頼感が増すのと同時に私たちの活動を知るきっかけにもつながっていると感じます。「おぎゃー献金」の活動をより多くの方に知っていただき、さらに支援を必要としている団体やお母さんと子ども達が、この活動によって笑顔になっていってくれたらいいですね。


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