平成11年度住宅着工統計による再建築状況の概要
平成12年5月31日 建設省建設経済局調査情報課
1.調査の目的
本調査は、住宅着工統計の新設住宅着工戸数のうち、除却を伴う着工戸数について集計・整理 することにより、再建築の状況を把握することを目的とするものである。
2.再建築及び再建築率の定義
(1)住宅の再建築とは、既存の住宅の全部又は一部を除却し、引き続き当該敷地内において 住宅を着工することをいう。
(2)再建築率とは、新設住宅着工戸数に占める(1)の再建築に係る新設住宅着工戸数の 割合をいう。
3.調査結果の概要
(1)再建築戸数と除却戸数
?@再建築するために除却された戸数は、全体で191,197戸、その跡地に再建築された戸数は、 238,845戸(1.25倍)であった。
除却住宅を再建築前の利用関係別に除却動機と再建築後の利用関係を対応してみると下表の とおりである。
?A再建築戸数の除却戸数に対する割合を利用関係別にみると、持家が0.93倍、貸家が2.06倍、 給与住宅が0.78倍であった。
また、これを圏域別にみると、首都圏が1.42倍、中部圏が1.14倍、近畿圏が1.22倍、その他 地域が1.17倍であった。
(2)再建築率
1)平成11年度の再建築率は、19.5%であった。(10年度は19.8%)
これを利用関係別にみると
・持家 30.2%(10年度は31.7%)
・貸家 16.5%(10年度は16.2%)
・分譲住宅 7.2%(10年度は7.0%)となっている。
最近では持家、貸家住宅の再建築率は減少傾向にあり、このため全体の再建築率も減少傾向 となっている。
2)利用関係別に構造別の再建築率をみると
?@持家
木造が27.9%、非木造が38.4%。
このうち、木造の一戸建てが27.9%、非木造の一戸建てが38.0%。
?A貸家
木造が15.0%、非木造が16.9%。
このうち、木造の共同建てが16.0%、非木造の共同建てが16.9%。
?B分譲住宅
木造が3.4%、非木造が9.1%。
このうち、一戸建てが3.4%、マンションが9.4%。
3)都市圏別に再建築率をみると
?@首都圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)は、22.4%。(10年度は23.1%)
利用関係別では、持家が38.2%、貸家が25.9%、分譲住宅が8.9%。
?A中部圏(岐阜県、静岡県、愛知県、三重県)は、18.2%。(10年度は18.9%)
利用関係別では、持家が30.6%、貸家が10.6%、分譲住宅が2.8%。
?B近畿圏(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)は、17.8%。(10年度は18.3%)
利用関係別では、持家が31.6%、貸家が15.9%、分譲住宅が7.3%。
?Cその他地域は、18.3%。(10年度は18.2%)
利用関係別では、持家が26.4%、貸家が12.3%、分譲住宅が4.3%。