新潟県栃尾表町における雁木づくりコンペの実施
1.普及事業の名称 | 新潟県栃尾表町における雁木づくりコンペの実施 |
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2.事業の概要 (実施期間/会場/講師等) |
本事業は、住民・学生・地域の専門家が協働して、持続的で実践的なまちづくりをとおして積雪地域に特徴的な雁木のある生活環境を保全してくことを目的とする。栃尾表町にある雁木通りで途切れている部分を繋ぎ直すために、雁木のデザインを決めるコンペを平成12年度から実施している。平成24年度7月以降は以下のように実施した。 7月19日:中間プレゼンテーション 13時〜17時 会場:栃尾産業交流センターてまりホール、 講評:栃尾表町住民6名、地域の専門家:3名、長岡市栃尾支所職員:2名、 西村伸也教授、鈴木晋特任講師(新潟大学) 7月〜9月:各班による活動 9月15日:検討会 9月22日:最終コンペティション 13時〜17時 会場:栃尾産業交流センターてまりホール、 講評:栃尾表町住民15名、地域の専門家:3名、長岡市栃尾支所職員:2名、 外部講師:松下聡教授(福井大学)、小林勉教授・熊澤栄二准教授(石川工業高等専門学校)、佐藤健氏(NTTファシリテーション・西村研究室OB) 9月23日〜10月1日:「雁木の駅」(表町にある交流空間)で住民投票 10月12日:プレーオフ(上位3案から実際につくる案を決定) 10月〜12月:実施設計:模型を再度つくりながら詳細な検討を住民と行う 12月〜3月:地元の専門家と協働して学生、住民が参加して施工する(測量、沓石の設置、棟上、欄間設置、床面工事、照明取り付けなど)。 |
3.事業の成果・効果 (対象者/参加者数/成果物等) |
本年度は、新潟大学工学部3年生(51人)7チームと新潟県立新潟工業高等学校の雁木クラブ5人による1チーム、合計8チームに表町住人が各班のアドバイザーとして加わりコンペで雁木案を競い合った。9月22日の最終コンペティションには、学外講師として福井大学の松下聡教授、石川工業高等専門学校の小林勉教授と熊澤栄二助教授、合計3名に加え卒業生なども参加して雁木や景観デザインに対する議論を展開した。コンペ後、住民投票の結果を踏まえ上位3班によるプレーオフを実施した。住民投票(表町住民全体)、施主、まちづくり委員長、栃尾支所、新潟大学による計5票によるプレーオフの結果、住民投票で1位を獲得した1班の案が実施案として選ばれた。模型を再度つくり、住民と詳細な検討を行いながら実施設計案を作成した。3月末までに測量、沓石の設置、棟上、欄間設置、床面工事を行った。この事業で得られた資料は、当研究室のホームページ(外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。http://nishimura.eng.niigata-u.ac.jp/(外部サイト))で公開しており、今後も建築技術の普及に役立てることができる。 |
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